中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

2008/09/18(木)23:13

茶壺になった美女

お茶(261)

普段から圧倒的に蓋碗派の私。 あまり茶壺に興味を示さないのですが、1つだけ、フラフラッとしてしまう形の茶壺があります。 それがこれ。 西施壺 明代後期の宜興の作家・恵孟臣が作り始めた型と言われています。 ころんと丸い形に、ちょこんと付いている口。 愛嬌があると思いません? ・・・ええ、私、この姿にやられて2つ持ってます(^^;) どちらも、台湾の高山烏龍茶用です。 2つある中でも、お気に入りは、断然黒い方♪ ちょっと大きいので、あまり家では活躍しないのですが。 やっぱり西施壺でも作りの出来映えに差があって、これは前から見ても、なかなかの美形なんです。 ははは、私もただの茶壺ふぇちですね((((((^^; この茶壺、その名の通り、中国四大美女の1人・西施の名前に由来しています。 中国の春秋時代。 ”臥薪嘗胆”の言葉でも知られる、越王句践と呉王夫差の戦い。 一度は、夫差に敗れ、呉の属国として振る舞いながらも”胆を嘗めて”復讐を誓い続けた句践。 復讐策の一環として、夫差のもとへ送り込まれたのが、越の中の選りすぐりの美女・西施。 その美しさは、川に住む魚までが泳ぐのを忘れるということで、沈魚美人と称されるほどだったとか。 この策は大当たり。 ”薪に臥し”一度は越を追い詰めた夫差も、西施の美貌にすっかり溺れ、呉の国力は弱体化。 満を持した越軍に攻め込まれ、夫差は自決。 呉は滅亡してしまいます。 優秀な君主をも惑わした、傾国の美女・西施。 そんな美女の名前がついた、この茶壺。 やっぱり何か魔力がありそうです。

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