2009/07/05(日)23:54
茶で遊ぶ
先日、梨山の飲み比べをしてみました。
今、うちには違うお店の梨山が4種類あるんですね(^^;)
さすがに一人で4種類を一度に飲むのはキツイ。
でも、飲み比べは記憶に頼るやり方では、ちょっと心もとない。
そこで、とった手段がこちら。
普通の茶杯に、茶葉を1g量って入れてみました。
この茶杯、いっぱいまでお湯を注ぐと大体25ccぐらいの容量です。
大陸烏龍茶の鑑定では、茶葉とお湯の量を1:22の比率にするのが標準です。
1gに25ccなので、まあ、大体合ってますね(^^;)
この茶杯に直接お湯を注いでみます。
2分もすると開いてきます。
あまりに濃いと少々キツイので、3分ちょっとで飲んでみました。
#評茶ではなく単なる比較ですから、小っちゃいことは気にすんな、ということで(^^;)
それぞれ、個性的な方々から買ってきたお茶なのですが、比べてみると、
お茶って、選んだ人の好みや人柄がよく出るわー
と思いました。
今回、梨山を買ってきたお茶屋さんは、色々な話を伺っている方々ばかり。
お店で色々話した内容を思い浮かべながら、お茶を飲むと、
ああ、これは、まさにこの人のお茶だ
と感じます。
こういうのが、とてつもなく面白いと思います。
↑え、マニアックすぎますか?
これ、感傷でも何でもなく、そういうものだと思います。
本当のプロは、数多あるロットの中から最良と思われるお茶を選びます。
そうなると、どうしてもそれまでの経験やお茶の好み、人柄というのが滲み出てきます。
星の数ほどあるロットの中から選ぶためには、頼れるものは、自分自身しかないのです。
特に、梨山クラスともなると、お茶屋さんも仕入れに気合いが入ってますから、手を抜かない。
変な話ですが、そのお茶屋さんの哲学の集大成みたいなものを感じます。
なにしろ、同じ梨山という名前なのに、全然個性が違うんです。
梨山としてのトーンは一緒なんですけど、発揮される方向性が違うんですね。
どれも美味しい最上のお茶であることには間違いないのですが、もう笑ってしまうぐらい個性が違う。
たとえば、写真右上のお茶は、茶葉の緑っぽさからも分かる通り、思いっきり清香のお茶。
あまり私が積極的に手を伸ばさないタイプなんですが、清らかで旨いのです。
梨山という特殊な環境で育った茶葉の実力が素直に出ているお茶と言いますか。
・・・でも、このお茶の売り手は、発酵度抜群の烏龍茶の世界の方。
きっと、自分の対極にあるお茶として、これを選んだんだろうなぁと思います。
ね、個性が出てますよね(笑)
写真右下は、発酵もしっかりしていて、とても厚みのある味と香り。
ワイン的に喩えると、フルボディ。もう模範的な梨山と言えましょう。
これは発酵にこだわる老師のところで買ってきたお茶です。
私の中では、このお茶がストライクど真ん中。
梨山といえば、これでしょ♪
と小躍りしたくなるようなお茶です。
でも、他の人に飲んでもらうと、
前の清香のお茶の方が好き
と、こともなげに言われたりもするんですよ(笑)
お茶は、結局のところ嗜好品なので、正解がない。
誰かにとっての美味しいお茶は、決して自分にとっての最良のお茶ではないということ。
こういうのもまた「面白いなぁ」と思います。
* * * * * *
飲み比べというと、なんだか
中国茶のお勉強
という感じがしますが、私には、そんな感覚は全然ありませんw
勉強というよりも、
お茶で遊んでいる
という感じです。
向こうのことばで言いますと、”玩茶”というやつですね。
私がやっているのは、決して”学茶”ばかりではないと思っています。
そんなんじゃ、飽きっぽい私は続きません。
よく学び、よく遊べですね(←かなり我田引水)
うーん、今思いつきましたが、玩茶という言い方は、良い意味ばかりではないですが、新しくて良いかも。
日本でも、この言い方、流行らせませんか?(笑)
あまり難しく考えず、ほどほどに、お茶という飲みもの(健康にも良い!)で遊ぶというのは、きっと面白い!と思うのです。
子供も遊びを通じて社会ルールや知識、人間関係を学びます。
大人も、お茶を通じて”遊ぶ”ことで、きっと色々な発見があるのではないかと思うのです。
お茶という世界は、果てしなく広いので、きっと遊び場としては最適かと。
さあ、みなさんも
Let's 玩茶♪
↑一体、これは何語だ((((((^^;
そのうち、大人向け雑誌で企画が組まれそうですねw