「歩きつなぎの旅」の記録

2008/01/23(水)16:37

【四国遍路30日目(後編)】

(完結)四国遍路(77)

(30日目前編よりつづく) 12:10別格第14番椿堂、参詣者はバイク遍路ひとりだけ。住職が「歩きのお遍路さんには納経代をお接待しています」とのこと、数珠玉の代金だけ払う。雨が強くなってきたのを見て「今晩燃やす焚き木が濡れてしまうので」と、住職は急いで片付けに行く。除夜の鐘で暖をとるためのもののようだ。 軒下でザックから傘を出していると、寺の前に停まった車から中高生くらいの女の子2人とその母親らしい女性が降りてくる。「こんにちは」挨拶を交わした3人とも、そろって美形。椿堂の住職には美人の奥さんと3人の娘がいる、とインターネットで見たことがあるのを思い出す。傘を差して出発。 国道192号線を東へ向う。境目トンネルの入口は愛媛県、抜けると徳島県。佐野集落を過ぎたところで、池田方向から来る2人組の中年男性遍路に行き合う。「逆打ちですか?」聞くと、別格寺も含んでの逆打ちだそうだ。「民宿岡田が休みだから、今日は川之江で宿を探さないと」とのこと。大晦日に今から探して見つかるのだろうか・・・。 池田大橋まで1kmほどの地点、ワゴン車がすぐ横に停まり「白地荘に泊まられるお客さんですよね。宿まで送りますよ」と勧めてくれる。「宿のご主人ですか?歩きますから大丈夫です。30分くらいで着きますからよろしくお願いします」と車を見送る。後ろの席にお客が乗っているようだ。 吉野川に沿う国道32号線を右折、舗装路を上る。案内の看板はでているが、行けども行けども宿に着かない。1kmばかり歩いて、15:45ようやく「民宿白地荘」に到着。案内された部屋はユニットバス付きの4畳半、学生アパートのようだ。 共同浴場もあるということでそちらに行く。先客はさっき佐野で会った逆打ちの2人組、「国道脇の看板を見て、電話して迎えに来てもらった」・・・ワゴン車の後ろに乗っていたのはこの2人だったんだ。倉敷からのトモウラさんとその友人、今日箸蔵寺を出発して1月3日までの予定だそうだ。 食堂での夕食に集まったのは、一般客4人と遍路客3人。うどん鍋・刺身・焼き魚・煮物・酢の物にお酒が1本サービスの大晦日特別版。歩き遍路とゆっくり情報交換できるのは足摺岬以来になる。大滝寺への遍路道に不安があったので、トモウラさんに詳しく教えてもらう。 3年連続の四国遍路での年越しだが、3回とも他の遍路と同宿になり、それぞれ記憶に残る大晦日となる。部屋のテレビで紅白歌合戦を最後まで見て、24:00就寝。「民宿白地荘」、1泊夕食付6300円。 大成荘旅館→民宿白地荘:35.2km(第1番霊山寺より1034.2km)

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