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ぶんたろ0118

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11月2日(火)
生後5ヶ月12日

いやぁ。大変でした。
何が大変だったかって?
おっぱいトラブル。
今までにも数回、おっぱいの腺が詰まったことはあったのだけど。
いつも出口付近だったので自分で詰まっているものを取り除いて事なきを得ていた。

今日は朝から張っているなぁ、と思い、数回自分で圧迫しながら搾乳してしのいでいるつもりだったのだけど痛みが全然ましにならない。
だからといって特に大事だとは思わず、普段どおりに生活。
昨日の日記を読んだ母からメールがあり、「夏海ちゃんが怒っている原因は10月30日のジャパンサルサコングレスのことじゃない?」といわれ、はたと「あぁ、そうか。」と気がついた。
後から考えれば、すぐに思い浮かんでもおかしくないのに、自分が「彼女にとって何らかのプラスになること」と信じていたことと、自分も少し浮き足立っていたため、昨日の時点では全く気がつかなかった。
お昼頃、買い物に出るついでに妹宅に寄ると、妹にも「昨日の日記。あれだよね。ジャパンサルサコングレス。」と言われる。
どうやら張本人以外は誰でもすぐに気がつくものらしい。
日記の巧妙?

夕方頃、夏海がご機嫌でリビングで遊んでいたので、一緒になって床に下りて赤ちゃんの病気の本をチェックしたりしていた。
そして、そうそう、と思い出し、母乳育児の本を取り出して症状をチェックし、抗生剤か消炎剤を飲むべしとあったので、「抗生剤?消炎剤?なんのこと?」ととりあえず妹に電話。
妹に「頭痛薬とかじゃない?でも、その前に病院に電話しなよ。」といわれたので、
ゆっくり電話するためにも、一旦来てもらって夏海と遊んでてもらうことにした。
私が出産した病院の24時間母乳相談室に電話したら、、、、、
「乳腺炎の疑いがあるのですぐに来てください。急なお産が入らない限り、すぐに診ますから。」と言われる。
今までも何度も電話しているが、「こうやってみてください」「だめなら、明日の母乳マッサージの枠を予約しておいて明日いらしてください」などと対応されたことはあっても、すぐ来いといわれたことはなかったので急に不安になる。
少し風邪気味、と言っている妹に、ノーチョイスで夏海を託しすぐに家を出た。

病院に着いたのは17時半。当然通常の外来は終わっていて、お産をする病棟で対応してもらった。
ここら辺の対応を見ていると、私の選んでお産した病院は本当にしっかりしていて、心無い人からは「あぁ、芸能人がたくさん出産してるよね」とまるで“ミーハーな”、“ブランド好き”と言わんばかりのコメントを受けたが、しっかりしたとてもいい病院だと実感する。
万が一次もお産するならここだな、と今日決めた。

産科病棟にあがると、見たことのないベテランぽい助産婦さんが出てきて(何故かこの病院、他は殆どとっても若い助産婦さん。皆お産の経験がないのに、めちゃくちゃ的確で気が利いていて優秀。)、すぐに母乳マッサージに取り掛かる。
最初に熱を測った時点で、「37度ね。まだ軽症だ。」といわれ、少し胸をなでおろした。
左の胸は、腺が何箇所か詰まっているようで、おっぱいが溜まって何箇所も大きなしこりが出来ていて、何もしなくても痛いので、マッサージなんてされた日には絶叫ものだ。
絶叫しても涙が流れても、顔色一つ変えずに私のおっぱいと向かい合ってひたすらマッサージを続ける助産婦さんはさすがである。
時折腺が開通すると、ピューっと天上まで届きそうなくらいおっぱいが出て、助産婦さんが「はい、ここいっちょあがり」というような感じで次のしこりに移る。
この病院では昼間に“母乳マッサージ”というのを予約できるが、1枠30分だと聞いている。
今日は何と1時間半マッサージし続けてくれた。
こちらは段々感覚が麻痺してきて痛みにも慣れてきて、最後の30分は助産婦さんと世間話。本当に母親になると痛みに強くなるなぁ、と実感した。だって、本当に死ぬほど痛いのに平気で世間話だもの。
不思議なもので、世の中で誰かにおっぱいを1時間半もマッサージというか殆どつねり続けるに等しいことをされたことはないため、助産婦さんには妙な親しみを持ってしまう。
今日の人は本当にお母さんのような感じで、江戸っ子で切符が良く頼れる。
「母乳やってりゃ、こんなこともあるんだよ。食べ物とか、飲ます間隔とか、原因は色々あるけど、今まで大丈夫だったんでしょ?あんま気にしなくていいよ。」
とか、
「女の子?いいねぇ、かわいくて。だけど、女の子はおしとやかでおっぱい吸う力も弱いし、ちょっと飲むとすぐにお腹いっぱいになっちゃうから、こんなトラブルもおきやすいんだよねぇ」
とか、
「とにかくこれ治すにはひたすら赤ちゃんに吸ってもらうのがいいんだよ。夜中起こしてでも吸ってもらいな。駄目なら旦那にもやらせな。こっちは必死なんだからさ、吸ってもらえるなら旦那でも犬でも何でも使わなくちゃ」
等とおっぱいマッサージしながら色んなアドバイス(?)をくれる。
1時間半のすさまじいマッサージをしても2箇所完全には開通せず、少ししこりが残ったままとなった。
しかし5ヶ月も母乳やってると、開通してても細くなっている腺もたくさんあって、そういう腺からはおっぱいの塊のようなものが無数に出てきていた。
こんな痛いのに、治す方法がこんな原始的なマッサージしかないとは、本当に私も“動物”ってことなんだなぁ、とお産以来久しぶりに実感した。

帰りに抗生剤、消炎剤、痛み止めをその場ですぐに出してくれて(ほんと、ものの5分)、「会計?今日できないからまた今度ね」と、まるで町のご近所の医院のような気さくな対応。
まだ開通しきっていないから、明日もう一度マッサージに来るように言われ、「え?休日だけど。」と聞くと、「産科病棟はやすみなしだから構わないんだよ。つらけりゃまた夜中にでも電話しておいで」と言われる。
とにかく家に帰ったら薬を飲んで、痛みが引いたらひたすらおっぱいを飲んでもらって、自分でしこりを圧迫するように、とアドバイスを受ける。
ほんと、いい病院だなぁ。。。。

そういうわけで、薬待つ時間も会計の時間もなく、終わるとすぐに車に飛び乗って家に帰った。
マッサージ後半は、あとちょっと頑張れば開通するかもしれないという思いと、夏海と妹は大丈夫だろうかという心配とが葛藤する状態で、時計と睨めっこしていた私。
心配ですぐに電話すると、妹が明るい声で「良かったね。大事じゃなくて。こっちは大丈夫だから事故なんかしないように運転気をつけて」と言ってくれる。
どっと安心感が襲ってくるが、やっぱり気はあせっていたようで駐車場から車を出す時に車をロックしているレバーが下がりきっていなくて激突する。
家に帰って、ドアを開けた瞬間、泣き声が聞こえないか耳をすませると、何と夏海の「あははは!!」というゲラ笑いが聞こえる。
めちゃくちゃ意外だったので、狐につままれたような感じで2人の姿を探すと、三面鏡の前で妹が夏海を抱いてなにやらやっていて、夏海が大喜びしている。
聞いてみると、私が留守にしていた2時間半もの間、夏海は一度もぐずらず、終始ご機嫌で、前半はCATSを鑑賞し、後半は妹と遊んでいたとの事。
めちゃくちゃ安心もしたし、ほっとして、ひざから力が抜けそうだった。
夏海におっぱいをあげて、そろそろ寝かしつけようと寝室でおむつを替えていると、夏海がしきりに寝室のドアの方をのけぞってみている。
妹を呼ぶと、ドアから入ってきた妹を見て夏海は大喜びし、まさに“ラブラブモード”。
夏海ちゃんは今日で妹が大好きになったようで、ずっと妹を見ては笑っている。
妹もそりゃあ嬉しそうに夏海の相手をしている。
すごい!びっくりしてしまった。
まさに怪我の功名?

妹と3人で寝室でしばし夏海と遊び、夏海は一生懸命ハイハイに取り組んでいた。
8時半ごろやっと眠くなったようで、もう一度圧迫しながらおっぱいを飲んでもらったが開通せず。
夏海はそのまま寝てしまった。
おっぱいが良く流れるようになるという、にんじん(繊維質のものがいいんだとか)とそぼろのどんぶりを作って食べ、薬を飲み終わった頃、「ごん!」という音が聞こえたので慌てて見に行くと、またしても動きまくって壁に激突した夏海が、うつ伏せになって「えへへ」と笑っていた。
ちょうどいいので、もう一度おっぱいを飲んでもらうがまだ開通しない。
疲れた私はそのまま寝てしまった。
先ほど12時半ごろ、旦那が帰ってきた音で夏海の目が覚めたらしいので、またおっぱいを飲んでもらう。
痛み止めが効いているので、圧迫しても痛くなくなった私は、こん身の力で圧迫し、夏海が一生懸命おっぱいを吸う。
途中、しこりがすーーっと小さくなっていくのが感じられたので、他のしこりも一生懸命圧迫していると、ついに“祝開通!”となったようだ。
いつも夜中の授乳の時は少し飲むと満足して寝てしまう夏海なのに、今日は私が必死で圧迫している手を上からすごい力で握り、必死になってちゅーちゅー吸ってくれた。
しこりがすーっと小さくなっていったタイミングで夏海もすーーっと眠りに落ちた。
私のおっぱいがトラブっているのが分かっていたのだろうか。

というわけで、無事、夏海のご尽力により、プロの助産婦さんが1時間半頑張っても開通しなかったおっぱいが開通した。
しかし、思えばおっぱい吸うことにかけては夏海はまさにプロ。
本当に夏海様様だ。
私はといえば、最近めちゃくちゃルーズになっていた食生活を母乳のことを考えた食生活に戻そうと本気で思った次第。
本当に大事に至らなくて良かった。






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Last updated  2004.11.04 21:49:35
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