お母さんだらけ
12月27日生後7ヶ月7日こちら(マレーシアの私の両親宅)には18匹の犬がいる。それぞれ色んな歴史があってこのうちに来る事になったのだが、こんな犬だらけの家になる発端は“お母さん一族”である。この一族というか親子は、両親が使っているゴルフクラブのコースに捨てられていた。かわいそうに思った母がえさを運ぶようになり、ゴルフのラウンドが無くても毎日ゴルフ場に通っていた。それはまだ両親がおしゃれなコンドミニアムに住んでいた頃、たしか3年くらい前だと思う。ちょうど私もこちらに遊びに来ていて、何度か母と一緒にゴルフ場にご飯を届けに同行したのを覚えている。この一家は“お母さん”と4匹くらいの仔犬だった。仔犬は皆皮膚病で、耳から血が流れていたり、目が半分潰れていたり、死にそうなのがいたり、、、、犬を買うために(コンドミニアムは犬禁止だった)どでかい一戸建てに引っ越す決心をした両親は、まず仔犬達を引き取り、病気を治すために獣医に預けていた。だから、この一家の仔犬だった幸子と愛子は、本当に初期にこのうちにやってきた。その後、大分経ってからまた縁があって、この一族の仔犬だった飛鳥と飛鳥の子供のGIGIOもうちに引き取られる事になったので、あの時私が見た仔犬4匹のうち、3匹までがうちの子になったわけだ。この仔犬達の母親が“お母さん”。彼女は、ものすごく賢い犬だっただけに、なかなかつかまらず、その後も母がずっと餌を届け続けて何度も捕まえようとして失敗し、確か仔犬達を引き取り始めてから1年以上が経過してから、ものすごい神がかり的な偶然が重なって捕まえることが出来てうちの子になった。この“お母さん”に何かいい名前を、、、、と母がずっと考えた末、色んな名前を経由してやっぱり“お母さん”に落ち着いてしまった。その“お母さん”と私の母、そして最近お母さんになった私。このうちには3人の“お母さん”がいて、ものすごいややこしいことになっている。母は、犬達と話すときは自分のことを“お母さん”と呼ぶので、母が犬の“お母さん”に話し掛けるときなんて、、、、「お母さん、お母さんはお母さんのことが本当に大切だよ。お母さん、お母さんのここ舐めてよ」とてんでわけがわからない事になっている。この家のメイドさんのSARAは、最初私が2階の母に向って「おかあさーん!」と呼ぶと、ものすごく変な顔をしていた。“お母さん”は犬の名前だと思っているわけだから。夏海と話してて「お母さんね、、、」と言うと、犬のお母さんがじーーっとこっちを見ている。または、私が犬の“お母さん”に「お母さん!」と呼ぶと夏海が私の方をみて変な顔をしていたりもする。ほんとに何とかしなくちゃいけないくらいややこしい。今日は母と夏海と3人で、またJUSCOまで買い物に行ってきた。夏海を前回好評だったカートに乗せて買い物をスタートさせたが、ものの10分で、もういやだといいだした。カートが好評だったのは1回きりだった。やっぱりお母さんの抱っこの方がいいらしい。今日は全体的にお昼寝の時間がずれずれだったこともあって、買い物の途中に少し眠くなり、おっぱいが欲しいとぐずり始めてしまった。仕方がないので、スリングのしっぽで夏海の頭をすっぽり覆っておっぱいをあげた。そんなことは滅多にしないので、最初頭を覆われたら怒って手で布を引っぺがそうと暴れていた。はいはい!とあやしながら夏海の目の前におっぱいを出してあげたが、怒って見えていない。おっぱいを見つけると、なんとも変な顔をして、それでもおそるおそるくわえる。その後はご機嫌にちゅーちゅー飲んでいた。しばらく別行動だった母に会うと、母が「寝ちゃったの?」と聞く。小声で「おっぱい」というと、嬉しそうにスリングを覗き込む。するとスリングの中でおっぱいを飲んでいた夏海が、「なによ!なにか文句ある?」というような強気の目つきをこちらに向けながらおっぱいを吸っていて、それをみた母は大爆笑していた。夏海は昨日くらいから、抱っこして欲しい時は明確に両手を差し出してくるようになってますます子供みたいになってきた。おじいちゃんが苦手なようで、最初は様子見で抱っこされても2、3分は我慢していたようだが、ここ2日くらいは抱っこされるかもしれないと思った瞬間に泣き顔になって泣声を出し、すぐに私の方に戻ろうと両手を私にむかって伸ばす。JUSCOでカートが嫌だといったときも、一度抱き上げようとしてから、スリングが上手くセットされていない事に気がついてもう一度夏海をカートに下ろそうとしたら、途端に泣きべそをかいて両手を私に向って伸ばしていた。SARAに抱っこしてもらいたいときも、自分から身を乗り出して手を伸ばす。自己主張が益々はっきりしてきたなぁと思う。今日は夕方遅くに旦那が到着した。久しぶりに会ったらどんな反応なのかなぁと興味津々だったが、ものすごい笑顔で迎え、しかもちょっと照れていた。お父さんに抱かれながら、私の方を見ていて、「ねぇ、みて。お父さんに抱っこしてもらってるんだよ」という顔をしていた。妹が夏海に会いたい禁断症状が出て来ているらしく、「もう2度と夏海と離れない!」とメールしてきている。インドネシアで起きた地震を心配して、今日父の携帯に電話してきたときも、「夏海に“りょこ、りょこ”って何遍も言っておいて!忘れられる!!」と切羽詰っていたらしい。心配しなくても大丈夫ですよ。あなたのことは忘れるはずがありませんから。。。。