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テーマ:鉄道(23677)
カテゴリ:乗り鉄
![]() ↑雪とほぼ同化している奥羽本線 過去最大級の積雪量。 青森県の各駅共に電車が停車位置以外は除雪しきれておらず、純粋に積みあがった雪だけ見ても相当積もっていた事が分かる状況だった。 これは対応が怠惰とかそういう訳ではなく、積もりすぎてどうしようもないという無慈悲な事態そのもの。 それでも懸命な対応によって、18日と19日の東北地方の鉄道網は元から寸断されてしまった部分以外、ほぼ遅延なく終日運行しきっている。 これは旅客のためもあるだろうが、後述する部分が大きいのかも知れない。 ![]() ↑雪の上走ってるのか線路走ってるのかよくわからない状況。 それはさておき自宅を目指してた筈なんだが方向音痴が祟って新青森に来てしまったので、俺は急いで新幹線を降りて在来線に乗り換えていた。 ![]() ↑命を刈り取る気満々な必殺結露。電車が来るまで黄色い線から更に1メートル位離れないとマジで危険。 ![]() ↑そして電車がやってくる 貧乏弱おじさんの俺に新青森から新幹線でトゥキョまで戻る金などない。 だからこれからシコシコ必死に普通電車で帰るんだ。 「まもなく青森ぃ、終点です~」 あーう、また間違えちゃったァ………………(予定調和) ![]() ↑試験的にJR東では在来線QRコード切符を導入しており、秋田~青森間はその対象にあたる。 青森で所用を済ませたら、特に海鮮市場に寄ることもなく(腹痛明けで腹減ってなかった)弘前まで行ったことを今になって後悔している。 これぞ正に 後 の 祭 ![]() ![]() ↑反対側ばっか写真撮ってないで市場行けよォ(過去の俺への叫び) 届かぬ想いなど知る由がない当時の俺は、帰宅のために9:08発の特急つがるでとりあえず弘前に向かった。 ![]() ↑そして早速QRコード切符を試してみる。 実はJR東の場合、既に新幹線は仙台から先はQRコード入場も可能になっているのだが新幹線のQRチケットは誰得仕様になっている。 ![]() ![]() ↑値段が高く、eチケットよりJREポイント還元も悪い。一応eチケットと違ってQRコード乗車券は仙台市内まで乗車部分が有効になっているので、乗り換え改札通って作並辺りで降りれば元はとれるかも。 そんなQRコード乗車券で唯一乗れる在来線特急となったつがる(と、スーパーつがる) つがる(と、スーパーつがる)は去年の10月から特急券のチケットレス乗車が可能になった。 きゅんパスが始まる前の1月末までは50%オフのチケットレス特急券も販売され、あずさと違って割と前日はおろか当日でも買える位に余裕があった。 例えば弘前~秋田までだと特急券940円という近距離私鉄特急券並の値段でつがる(と、スーパーつがる)に乗れた訳。 また在来線特急はQRコード乗車でもチケットレス割引が適用される模様。 現時点だとつがる(と、スーパーつがる)だけだが。 で、そんなJR東謹製QRコード乗車の使用感は微妙の一言。 まずQRコードを出すのにえきねっとチケットレスアプリを出しとく必要があり、これの起動がエキタグ並に遅くログイン認証を毎回やらないといけない(設定で弾けるかもしれないが)。 ![]() ![]() ![]() ↑特に去年乗った時と差は無し。きゅんパス等でいなほ乗り継ぎの新潟~青森横断を考えてる人は、約6時間コンセント無しの為モバイルバッテリーを絶対持参しよう。 また改札タッチの反応がICに比べると悪く、結局Suicaに残高入れてチケットレス乗車した方が良くねみたいな始末に。 ※と、思ったんだが奥羽本線のSuica利用可能区間は秋田と青森で区分けされているらしく、今回みたく特急つがるで通し乗りしたい場合は磁気券買うかQR乗車するしかない模様。図らずも最適解を選んでいた。 おそらくSuicaなどのICカードを導入出来ないエリア向けに作ったシステムなんだろうが、現状それらの駅にQRコード改札もないのでそういう駅に降りたら自分で乗車終了ボタンを押さないといけないという本末転倒仕様。 致命的なのは導入されている青森県内で全く普及してる感じがないという点。 ![]() ![]() ↑弘前まではグリーン乗車。 つがる(と、スーパーつがる)は半室グリーンとなっている。 シートピッチが広い、座席モケットは温かく深めで指定席より暖房も来るし物凄い悪くは無いのだが、ホルダーなしでテーブル仕様も通常席とあまり大差ない。 降車や手洗い利用時には否応なしに指定席を通り抜ける必要があり、グリーン車らしさは皆無に等しい(先頭車にあるのだが、先頭のドアは乗務員専用) 通常期なら乗るメリットがないが、繁忙期だったり来月から始まる「きゅんパス」の期間中なら追加課金もありかな位(秋田まで乗ると高いけど) 去年のきゅんパス期につがるに乗った時は指定席も満席に混んだので(今の中央線無料グリーンみたいな感じ)、このグリーンだったらシート広いし相席してもそこまで悪くはないかもしれない。 一応単独窓なので窓枠を気にする必要もない。 まぁでもやっぱ指定席で事足りるかコンセント無い訳だし。 ![]() ↑地元PRでもなく相談窓口案内が貼られたグリーン過ぎる車内。流石にきゅんパス期間中なら貼り紙変わるかも。 青森から弘前は40キロいかない位の距離だがバスなら90分ほど。 在来線だと50分の中でつがるなら38分で弘前に行ける。 鈍足特急とは言われてるが、意外と県内の最速移動手段となっているようだ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ↑市内雪まみれ。それでも足の踏み場があるのは地元の人のお陰。 弘前駅前の観光案内所で長靴などを借りることが出来る。 来月辺りは大丈夫かもしれないが、凍結してる可能性はあるので観光なら相談してみて対応した方が良いだろう。 関東仕様のランニングシューズ(防水スプレーしかしてない)で無計画に移動したらガチで○にかけた。 ![]() ![]() ![]() ↑レンガ倉庫美術館→外国人教師館→旧図書館と軽く見てきた。弘前城辺りも見れそうだったんだが、時間を気にして見きれず。 ![]() ↑弘前市内は東北としては珍しくバス網がそこそこあるので、普通に行く分なら市内一日で割と見れると思う。 もう少しちゃんと見ておきたかったのが本音だが、帰宅するのが目的だから仕方ない(電車の運休ばっかり気にしてたのもあるが……) 尚、きゅんパス前だし祭り時期でもないし何より雪という物理的問題で空いてはいた。 青森=南部藩みたいなイメージがあるが、弘前というか日本海側は弘前藩で文化が割と違う。 割と新政府側だった弘前藩は西洋由来の建物も多く、一方で弘前城などの武家要素あるものも多い名所。 立地の関係できゅんパス利用だと宿泊前提になると思うが、泊まり前提ならバスタクシーがある程度あるから東北エリアだと割と見やすいとは思った。 ![]() ↑そして現れるスーパー特急の表記。 で、ようやく本題。 2024年のダイヤ改正で一日三本ある特急つがるの内、昼間を走る一本がスーパーつがるとして新生した。 停車駅が大幅に減らされ、秋田行きのスーパーつがるは青森と新青森で客受けしたらストレートに弘前までやってくる仕様となっている。 どの辺がスーパーなのかわかりずらいかもしれないが、一応12時台に新青森から秋田に向かいたい場合、スーパーつがるは定期ダイヤの新幹線経由より早く秋田に向かうことが可能。 値段に至っては2倍位違うため、この差は大きいといえる。 《スーパーつがる》 だからスーパーつがるなのか~という部分もありそうだが、一番は奥羽本線を利用する地元乗客に分かりやすくするためにスーパーという文字が使われているのだと思われる。 東北は車社会だが、それ以上に高齢社会でもある。 駅周辺とか美術館は若い子多め(スタッフが)だったとはいえ、車の運転がキツイ年代も多い。 そうした層の足として鉄道はまだ価値を失っていない。 またスーパーの名称は国鉄からJRへの変遷の過程で出来た種別といっても、現行の高齢世代には割と馴染みのある名称だ。 青森は今年のトレインスタンプラリーの対象にされたようにかつては多くの寝台列車が訪れ、そして今は秋田止まりのいなほがやってくる位には特急王国だった。 現在の秋田~青森間の奥羽本線の本数は一時間に1~3本と、秘境レベルの本数では無いのだが(勿論無いと言えば無い)、系統分離以前に途中駅止まりの普通列車が多く、時間帯によってはつがるも十分足の手段になる。 何より一日三本しかない分、停車駅が非常に少ないスーパーつがるがつがる表記のままだと場合によっては大変な事になるだろう。
遠いとは言え三沢空港と青森空港がある青森県だが、それでも地元民からすれば鉄道=移動手段というイメージが根強く残ってるだろうし、スーパーの識別があることはそうした停車駅の差を無意識に理解しやすい単語かもしれない。 ![]() ![]() ↑動いてるのが奇跡としか言いようがない雪の量だった。戦慄しまうのは東北でも宮城止まりの人間の感想かもしれない(いたといってもあまり積雪多く無い場所だったので……)。鉄道は勿論、バスも動いていた。 ![]() ![]() ↑受験生送り出しに全力の弘前駅。 ![]() ↑雪との凄まじい死闘が感じ取れる写真群。 いくら車社会と言っても免許を持てない学生の足としてまだ鉄道は重要なウエイトを有している。 何よりこの積雪だと親も会場まで運転キツいだろう。 深刻な積雪だった東北だが、18日19日はセンター……じゃねぇや入学共通テスト実施日。 尚更かもしれない。 言葉には出てないが、交通網の動きには影ながらの功労があったんだろうみたいな事は十分推察出来た。 ![]() ↑外側表記は通常と変わらず。 長々と話が脱線したが、話を戻すと車体外側の表記だったり駅入線アナウンスではスーパーつがるに関する言及は一切出てこない。 ただし駅電子掲示板や車内では堺正幸氏の新録と思われるスーパーつがるアナウンスと電子表記が出てくるので、スーパーつがる感は出てくる。 現在はキャンペーンで指定席が自由席の半分並の料金になっていることもあり、指定席の乗車率はそこそこ。 逆に自由席が閑散としているため、ある意味これが本来のつがるの様子なんだなとしみじみ。 混んでるとは言っても相席にはならない程度には空いてた。 ![]() ↑割と旨かったアップルパイ ![]() ![]() ↑弘南鉄道の大鰐駅もある大鰐温泉駅はすごい状況。雪と言うより海だった。 遠方なので中々手を出しにくいが弘南鉄道や秋田内陸縦貫鉄道など、つがる(と、スーパーつがる)が走る地域には貴重なローカル三セクター線が走っている。 ![]() ![]() ↑秋田内陸縦貫鉄道の縄文号。 スーパーつがるの停車駅は確かに少なく、乗り換え接続駅や観光地である大鰐温泉東能代以外実質止まらない。 そのため去年より到着が早く感じた(去年は逆方向だったけど) ![]() ↑秋田まで戻ってきた。 最も自宅まであと670km、宿泊はしたくないし秋田で宿泊したら出社に間に合わない。 果たして俺は家に帰れるのか? まぁ帰ったんだけどね(ネタバレ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.01.22 20:08:51
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