湯のし 地入れってなによくお仕立てする時 湯のし とか 地入れ なんて言葉が出ます。なんか一瞬料金ぶったくりみたいに思うかもしれません。 でも仕立て屋さんに言わせると、別のところで作業するのです。 大手の仕立て屋さんでは、自前で持っている所もあります。 湯のし--- 縮緬など柔らか物生地のしわや汚れ取り作業です。 些細なシミなんかはこれで取れますし、仕立の生地がまっすぐに なります。必須の作業なのです。ただのアイロン掛けとは違います。 地入れ--- 紬などのお仕立ての前にします。湯のしと同じような事ですが 紬はアクが出たりしますので、しないと大変な事になります。 これでよろけていた糸もまっすぐになり、お仕立てできます。 ふかしという場合もあります。 織り元でアク防止のため、ふかし地入れをすませて販売されている 事もあります。念入りにやってもらった方がいいです。 余談ですが、私の10日町紬は仕立てて2ケ月でアクが出ました。 真っ白の生地にうっすらとよーく見ないとわからないアクでした。 呉服やさんに入院して1ケ月かかってきれいになって返ってきました。 地入れの甘さが原因だったそうで、平謝りでした。 白っぽい物はアクが出やすいのです。天然繊維ですから仕方ありませんね。 お仕立て前の工程はホントに大事なのです。 保管もたとうが一番です。 一枚づつ入れておけば湿気も吸ってくれて安心です。 ウチでは5000円以上のお着物には新品のたとうを同送しています。 発送は有り合わせの物でやって、新品のたとうに入れ直してもらっています。 最初から新品のたとうにいれると運送の過程ですれて汚くなるのです。 長く着て頂くためのサービスです。 |