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カテゴリ:笑顔・愛・感動
こちらでは、何度か“ほほえみ”の話題を取り上げさせて頂きました。 一番私の今までの人生で印象深い経験は、ホームレスの方に言われた“笑顔をありがとう”でした。 ただの微笑みの力を感じた一瞬でした。 そして、また知人より微笑みに尽きましてのお話が送られて参りました。 ******************************** 「わたくしが 小学校の先生をしておりましたとき、 当時はまだ 日本中が今のように 豊かではなくって、 クラスに ひとりふたりは ほんとうに 切り詰めた生活を 送っている家庭の 子供もおりました。 そうした1人、仮に よっちゃんとしましょうか、 よっちゃんが 袋に入りきらないくらいの 荷物を両手に抱えて 帰ろうとしていたら、同じクラスの子、こうちゃんとしましょうかね、が むこうから走ってきて ぶつかってしまい、荷物のいくつかが バラバラと廊下に散らばってしまいました。 こうちゃんは「ごめんね」と にこっとして 荷物を拾うのを手伝いな がら、 「ずいぶん 重そうだねぇ。」と言いました。 ぶつかってしまったお詫びの気持ちもあったのか 「途中まで持ってあげようか、待ってて、ぼくカバンとってくる」 よっちゃんは こうちゃんと たわいもない話をしながら帰りました。 結局 こうちゃんは よっちゃんのうちまで来てしまい、 そのまま いっしょに遊んで、 「また 明日ねー!」と 手を振って帰っていきました。 よっちゃんも、 「うん、また 明日ねー!」と 手を振り返しました。 それを機会に2人は仲良くなって、小学校を卒業してからも たまに会ったり、年賀状のやりとりを続けたりしたそうです。 ・・・それから 何年も何年も経って、会うこともなくなって・・・ ある日、よっちゃんから 子供が産まれたという手紙がきました。 「・・・この子の名付け親になってもらえないだろうか? 君がいなければ、この子は生まれなかった・・・ 今まで黙っていたけれど、僕たちが仲良くなるきっかけになった、 あの日を覚えているかい? 僕がたくさんの荷物をまとめて 持って帰ろうとして 君とぶつかった日・・・ 僕が母との2人暮らしで貧しかったことは知っていると思う。 あの前の晩、母は僕と心中する覚悟を決めて、学校に置いてある 荷物を全部持って帰ってくるように、と言ったのだ。 あの日、君が僕に笑いかけてくれなかったら、うちに遊びに 来なかったら、母と僕の命日になっていた日だ。 「また 明日ねー!」と言った君の明るい声をきいて 僕も 「うん、また 明日ねー!」と言ってしまったが・・・ それが 母と僕の運命を変えた・・・ 明日なんてなかったはずの日に、明日が約束された・・・ 僕は今でも思うんだ。あれはきっと偶然ではなかったんだと。 荷物を持った僕に君がぶつかって、ほほえんでくれたのは。・・・」 『クリックで救える命があります。』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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