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カテゴリ:Tuesday: ダイキリ猫のBar日記
猫がまだバーテンダーを始めたばかりの頃。
同業の兄さんとひょんなことから知り合いました。 今思えば、それはあの竹中平蔵センセの講義だったんだけど。TVや新聞を賑わす大臣平ちゃん、頑張ってるな~、と思うたびに、「兄」のことも思い出してしまうのです。 「兄」はとってもお調子者で、ちょっと永瀬マサトシ似で、プレイボーイで、でも猫を妹と呼んでとてもかわいがってくれました。 中華街のバーでバーテンダーをしていて、そこのマスターにはほんとに妹だと信じられていたくらい。・・・バーテンダー兄妹なんて、本当に世の中にいるかなあ? ある日ちょっと早めに仕事入りしている「兄」にちょこちょことついていった猫。同業の兄の手つきが気になります。どんな仕事ぶりをするのかも気になります。わくわくしながらカウンターに座っていると、 「いらっしゃいませ、我が妹に一番似合うカクテルをおつくりしましょう。」だって。気取った喋り方にケタケタ笑う猫。 それで、出てきたのがこれ、ガルフストリーム。 「メキシコ湾流」という意味があると今では知っている。でもそのとき駆け出しだったバーテンダーの猫も「兄」もきっと特定の海を思うほどの経験なんてなかった。どこだかわからない、ここではないどこか。互いに追っている夢の色を想像しながら、シェーカーに注ぎ込んだらこんなカクテルになってたんだなあ。。。 この美しい南の海の色、いつか訪ねてみたいカリブ海の暖かい流れ。ステアするレシピや、クラッシュに注いでトロピカル風に仕上げるレシピもあるけれど、猫は後にも先にも、60ozラッパグラスにつつましく注がれたガルフストリーム、それが一番すきなのだ。 夢の色がグレースケールを被せたみたいになったとき、このカクテルを飲むと、ゆっくりと色彩が取り戻されてくる。 あわてなくていいや、と。 暖流にゆったりとたゆたうように夢を追っていけばいいや、と。 兄さん、あなたは今どこでどうしているのでしょうね。 ガルフストリーム ・ウォッカ 2/10 ・ピーチツリー 2/10 ・ブルーキュラソー 1/10 ・グレープフルーツジュース 4/10 ・パイナップルジュース 1/10 綺麗な緑色にするには、GFJの正確な計量がポイントです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年09月25日 01時02分54秒
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