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カテゴリ:文法について
本格的に梅雨入りしました。でも、曇っている
ものの、あまり、雨が降りそうでもありません。 このままでは、水不足にならないか、心配です。 では、今週のテーマ「形容詞の変化」に入ります。 先週は、「名詞の性」について書きました。 アジアの言葉と言っても、色々特徴があるのでした。 例えばヒンディー語は、英語やヨーロッパ言語と 同じ、インド=アーリア語族に属しており、 名詞に、男性、中性、女性の区別があるのでした。 一方、日本語や韓国語、中国語、タイ語等には 名詞には、性別はありません。 今週は、名詞に続き、形容詞の変化について、 アジアの言葉を比較をしてみようと思います。 最近、テレビやラジオでも、色々な語学講座が ありますね。書店でテキストも売っています。 ロシア語を勉強されたことはありますか? ロシア語の形容詞は、修飾する名詞の性別に よって、語尾が色々と変化するのです。 私がロシア語を勉強した時に苦しんだ、一つの 理由は、この形容詞の多彩な変化でした。 例えば、”若い”という形容詞はロシア語で、 ”マラドーイ”なのですが、これは、男性名詞 を修飾する時の形になります。 女性名詞を修飾する時には、”マラダーヤ” 中性名詞を修飾する時には、”マラドーイェ” さらに、複数形の名詞にかかる時には、 ”マラドゥィーイ”のように変化をします。 試しに、発音して見て下さい。舌がもつれます。 記憶するのも、簡単ではありません。 しかも、全ての形容詞がこのパターンで変化 するわけではなく、変化のパターンが、実に 6パターンほどもあるのです。 どうですか? 大変でしょう! 先週例に出した、ドイツ語も、名詞の性別に より、形容詞が変化する言葉の一つです。 さて、アジアの言葉では、形容詞の変化の有無 はどうなっているのでしょうか。調べてみると、 <形容詞の変化がないアジアの言葉> 日本語、韓国語、中国語、タイ語、ペルシア語 <形容詞の変化があるアジアの言葉> ヒンディー語、ラテン語、ロシア語 アラビア語(中性はない。男性形、女性形) ヘブライ語(中性はない。男性形、女性形) 以上のようでした。 名詞の性別の区別があるなし、の分類結果と まったく同じでした。 つまり、名詞に性別の区別がある言葉は、 修飾する形容詞も、性によって変化すると いうことが分かります。 当たり前のことかもしれませんが、名詞、 形容詞の性別が無いということだけでも十分、 英語は覚えやすい言葉であると言えるでしょう。 もっとも、覚えやすい言葉=やさしい言葉 とは、単純に決められないのですが。 実際、英語は、子音が連なって発音されたり、 省略されたり(特にsやtの部分等)、聞き取る のが、ひときわ難しく感じます。その理由は 日本人は、母音を聞き取る傾向が強いからです。 (詳しくは、2007年4月28日の日記を参考) その点、ロシア語やドイツ語は、初めての 人でも聞き取りやすいのですが、代わりに、 発音(特に巻き舌)が難しいのです。 今まで、名詞や形容詞の性別の有無について、 その難しさばかりを強調してしまいました。 文法が複雑で、覚えることが多いのは、初学者 にとっては敬遠したいことかもしれません。 けれども、逆に考えれば、文法は細かく規則が ある方が、伝えたい意味を、あいまいではなく、 正確に表現出来るという利点もあります。 それに、名詞や、形容詞の性別による変化は、 全く不規則で、全部覚えなければならない、と いう訳でもなく、名詞ならばその語尾から性別 が分かる場合も多いです。 一つの言葉について、極めるのも面白いですが、 いくつか、似たパターンの言葉を比較しながら、 勉強するのも、意外な発見があり、お勧めです。 今日の日記も難しかったでしょうか。 来週は、七夕ですね。晴れるでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年06月30日 15時20分43秒
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