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アジアの言葉を丸かじり

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2007年06月30日
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カテゴリ:文法について
本格的に梅雨入りしました。でも、曇っている
ものの、あまり、雨が降りそうでもありません。
このままでは、水不足にならないか、心配です。

では、今週のテーマ「形容詞の変化」に入ります。

先週は、「名詞の性」について書きました。

アジアの言葉と言っても、色々特徴があるのでした。

例えばヒンディー語は、英語やヨーロッパ言語と
同じ、インド=アーリア語族に属しており、
名詞に、男性、中性、女性の区別があるのでした。

一方、日本語や韓国語、中国語、タイ語等には
名詞には、性別はありません。


今週は、名詞に続き、形容詞の変化について、
アジアの言葉を比較をしてみようと思います。

最近、テレビやラジオでも、色々な語学講座が
ありますね。書店でテキストも売っています。
ロシア語を勉強されたことはありますか?

ロシア語の形容詞は、修飾する名詞の性別に
よって、語尾が色々と変化するのです。

私がロシア語を勉強した時に苦しんだ、一つの
理由は、この形容詞の多彩な変化でした。


例えば、”若い”という形容詞はロシア語で、
”マラドーイ”なのですが、これは、男性名詞
を修飾する時の形になります。

女性名詞を修飾する時には、”マラダーヤ”
中性名詞を修飾する時には、”マラドーイェ”
さらに、複数形の名詞にかかる時には、
”マラドゥィーイ”のように変化をします。

試しに、発音して見て下さい。舌がもつれます。
記憶するのも、簡単ではありません。

しかも、全ての形容詞がこのパターンで変化
するわけではなく、変化のパターンが、実に
6パターンほどもあるのです。

どうですか? 大変でしょう!

先週例に出した、ドイツ語も、名詞の性別に
より、形容詞が変化する言葉の一つです。


さて、アジアの言葉では、形容詞の変化の有無
はどうなっているのでしょうか。調べてみると、

<形容詞の変化がないアジアの言葉>

日本語、韓国語、中国語、タイ語、ペルシア語

<形容詞の変化があるアジアの言葉>

ヒンディー語、ラテン語、ロシア語

アラビア語(中性はない。男性形、女性形)
ヘブライ語(中性はない。男性形、女性形)

以上のようでした。

名詞の性別の区別があるなし、の分類結果と
まったく同じでした。

つまり、名詞に性別の区別がある言葉は、
修飾する形容詞も、性によって変化すると
いうことが分かります。

当たり前のことかもしれませんが、名詞、
形容詞の性別が無いということだけでも十分、
英語は覚えやすい言葉であると言えるでしょう。


もっとも、覚えやすい言葉=やさしい言葉
とは、単純に決められないのですが。

実際、英語は、子音が連なって発音されたり、
省略されたり(特にsやtの部分等)、聞き取る
のが、ひときわ難しく感じます。その理由は
日本人は、母音を聞き取る傾向が強いからです。
(詳しくは、2007年4月28日の日記を参考)

その点、ロシア語やドイツ語は、初めての
人でも聞き取りやすいのですが、代わりに、
発音(特に巻き舌)が難しいのです。


今まで、名詞や形容詞の性別の有無について、
その難しさばかりを強調してしまいました。

文法が複雑で、覚えることが多いのは、初学者
にとっては敬遠したいことかもしれません。

けれども、逆に考えれば、文法は細かく規則が
ある方が、伝えたい意味を、あいまいではなく、
正確に表現出来るという利点もあります。

それに、名詞や、形容詞の性別による変化は、
全く不規則で、全部覚えなければならない、と
いう訳でもなく、名詞ならばその語尾から性別
が分かる場合も多いです。

一つの言葉について、極めるのも面白いですが、
いくつか、似たパターンの言葉を比較しながら、
勉強するのも、意外な発見があり、お勧めです。

今日の日記も難しかったでしょうか。

来週は、七夕ですね。晴れるでしょうか。





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最終更新日  2007年06月30日 15時20分43秒
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