日本語からラテン語まで、アジアの言葉を同時に聞くと
3月も、来週で終わりになります。朝、目覚めの時に、うぐいすの声が聞こえるようになりました。”春眠暁を覚えず”です。布団の温かみも、ちょうど良い加減で、しばらく、このまま、まどろんでいたい!そういう季節がやってまいりました。今日は薄い雲はかかっていますが、良い天気で、何となく、心が浮き立つのを感じます。でも、花粉も、好機到来とばかりに、大放出されているようで、鼻水が止まりませんでした。昨年に、今年の花粉対策として、カフノンという、花粉症用の錠剤を、サンプルとして手に入れていましたので、早速試しました。効き目はすぐに出て、15分くらいで、ピタリと鼻水は止まりました。結構、効き目が強力です。カフノン使用レポートへ”言葉の旅日記”というタイトルで、アジアの言葉を色々な角度から見て書いてまいりました。その中で、1年以上前から、日本語にアジアの他の言葉をかぶせて、同時に試聴する実験を、繰り返してまいりました。先週は、日本語から、地理的にほぼ近い順番に、シルクロードに沿って、日本語→韓国語→中国語→タイ語→インドネシア語→ヒンディー語 と進んできました。今週は、さらに、西にたどって、ラテン語までたどりつくという試みをしてみましょう。つまり、ヒンディー語の後、ペルシア語→アラビア語→ヘブライ語→ロシア語→ラテン語の順番です。日本語から、ヒンディー語までは、先週の日記の解説を参考にして下さい。まとめると日本語→韓国語→中国語→タイ語までは、漢数字圏です。2007/03/10 漢数字圏の数字の数え方などの日記を参考。ヒンディー語から、少し西洋的香りがしてくるのです。さて、ヒンディー語以降の説明に移ります。ヒンディー語と、ペルシア語は、文字こそそれぞれ、デーヴナーグリー文字、アラビア文字と全く異なりますが、発音に、似ているところがあります。特に数字の数え方などです。また、ペルシア語は、中東のフランス語とも呼ばれヒンディー語と同じく、インド=アーリア語族に属し、英語や、他のヨーロッパの言葉と発音や文法が似ている部分もあるようです。一方、アラビア語は、アラビア文字を使います。しかし、同じくアラビア文字を使うペルシア語とは全く、発音などは、異なります。ペルシアは、歴史上、アラビアに征服された経緯があって、アラビア文字を使っているだけで、自分達の文化に誇りを持っているようです。2007/03/24 ヒンディー語とペルシア語とアラビア語 の日記を参考。アラビア語と、ヘブライ語は、文字は全く異なりますが、どちらも同じ、セム族の言葉です。どちらも、右から左へ向かって文字を書くところは共通で、英語とは全くの逆さまの発想です。例えば、ヘブライ語でもアラビア語でも、バイトという単語は”家”を意味しています。2007/03/31 ペルシア語とアラビア語 とヘブライ語 の日記を参考。ヘブライ語とロシア語は、発音は異なりますが、文字では、似ている部分もあります。ロシアの文字はキリル文字というものですが、キリル文字の祖先はヘブライ語の祖先と同じで、地中海の、フェニキア人が使っていたフェニキア文字(正確には、フェニキア文字の変形のアラム文字)が、ルーツではないかと言われています。地理的にも1000km位の距離ですのでお互いが、共通のルーツを持っていても不思議ではありません。2007/03/17 ヘブライ語とロシア語の文字 の日記を参考。ロシア語から、いきなりラテン語に飛びましたが、フェニキア文字の直系の子孫であるギリシア文字から、ラテン文字が生まれたそうで、恐らく、文字だけでなく、ロシア語はラテン語に発音も似ている部分があるように思えます。なお、多くの研究家は、ヒンディー語に使われている、デーヴナーグリー文字(インド、東南アジアの文字である、ブラーフミー文字のひとつ)も、フェニキア文字から派生したと考えているそうで、フェニキア文字は今日使われているほとんどすべての文字体系の祖先になったと考えられているそうです。その子孫には、中世時代の、モンゴルのパスパ文字や、(現在は、モンゴル語はロシアのキリル文字を使う)それから派生したハングルさえも含まれるそうです。 長い前置きになりましたが、まずは、何の先入観もなく、聞いて見て下さい。今回もいつもと同じように、いきなり11個も混ぜると、聞き辛いことが予想されますので、順番としては、日本語→(日本語+韓国語)→(日本語+韓国語+中国語)以下省略、→(日本語+韓国語+中国語+タイ語+インドネシア語 +ヒンディー語+ペルシア語+アラビア語+ヘブライ語 +ロシア語+ラテン語)の順番で連続して録音してみました。さらに、連続して、1つづつ、言葉の数を減らして録音してみました。つまり、→(日本語+韓国語+中国語+タイ語+インドネシア語 +ヒンディー語+ペルシア語+アラビア語+ヘブライ語 +ロシア語+ラテン語)→(韓国語+中国語+タイ語+インドネシア語 +ヒンディー語+ペルシア語+アラビア語+ヘブライ語 +ロシア語+ラテン語)以下省略→(ロシア語+ラテン語)→ ラテン語の順番です。興味がある方は、下のURLアドレスにアクセスし、リンク先へジャンプ【メールアドレス】asianlang1@hotmail.co.jp【パスワード】3571207548を入力してから、nezu-kor-chi-thai-indo-hin-per-ara-heb-rus-lat.mp3という名前のファイルをクリックして、ご自身のパソコンで保存する等して聞いてみてください。(ファイルを入手後はログアウトして下さい!)※他の方がログイン中で、上のメールアドレスでは駄目な場合は、【アクセスID】asianlang2@hotmail.co.jp【パスワード】0465967136も用意しました。再度、お試しください。さて、どのような感じがされましたか。始まってから、25秒~30秒の辺りで、10個の全ての言葉が混ざりますが、パニックですね。あまりの騒音に、眠い目もパッチリと開きそうなくらいです。でも、この、混ざり合った音の中には、今、アジアの国々で使われている言葉の代表的な音が、沢山盛り込まれています。そう考えると、何となく、まとまりを感じませんでしょうか。大雑把な説明ではありましたが、アジアの言葉は、発音や文字が、歴史的、そして、地理的な関係から、互いに少し、かぶさりあって出来ているようです。音をかぶさりあって、聴くと、その変化の様子が、少し体感出来ないかと考えました。日本語から、ラテン語まで、シルクロードを東から西に、逆行してみましたが、その先にはまだ、手をつけていない、西洋の世界が広がっています。スペイン語は、アラビアの征服を受けてラテン語とアラビア語の特徴が、混ざっているようです。ポルトガル語は、古典的なラテン語の特長が、スペイン語よりも強いようです。今、現在、日本で使われている、法律は、ドイツの法律からきましたが、そのドイツの法律は、ローマ法を手本にしています。つまり、日本の法律も、ローマの法律の影響を受けているわけです。そして、そのローマ人が使っていた言葉がラテン語です。地中海の海洋世界から、陸地をとおり、あるいは、インドネシア方面からの海路のシルクロードをとおり、様々な文化が、日本海を渡って日本に来ました。私が、ラテン語の響きに、何か、懐かしいものを感じるのは、そうした、何千年もの歴史を持つ、海洋文明に共通する、何かではないかと思っております。