動詞の変化について
今日は七夕です。そして、大阪の現在の天気は、曇りです。毎年思うのですが、この時期は、梅雨なので晴れた夜は、全国的に少ないですね。けれども、どうして学校では、子供達は、願い事を書いた短冊を笹の葉につけたり、天の川や彦星、織姫のことを教わり、観察して見ましょう、などということになるのでしょうか。梅雨が明けないこの時期、天の川を見るには、ちょっと早いですから。調べてみると、七夕を7月7日に行う地域と、8月7日に行う地域、さらに、旧暦の7月7日(8月後半?)があるようです。そもそも、彦星と織姫が、年に一度だけ天の川をはさんで会うことが出来るという、七夕の伝説は、中国から伝わったようです。中国では梅雨はありませんから、天の川が見えるのかもしれません。では、今週のテーマ「動詞の変化」に入ります。先週は、「形容詞の変化」について書きました。アジアの言葉にも色々と種類があり、名詞に性別の区別がある言葉は、修飾する形容詞も、性によって変化するということでした。例えばヒンディー語、ラテン語、ロシア語は、形容詞が性別によって変化します。アラビア語(中性はない。男性形、女性形)ヘブライ語(中性はない。男性形、女性形)も形容詞が変化します。一方、日本語や韓国語、中国語、タイ語等には、形容詞の性別による変化はありません。今週は、形容詞に続き、動詞の変化について、アジアの言葉を比較をしてみようと思います。動詞の変化には、大きく分けて、二つの変化があります。まず、一つ目は、現在、過去、未来といった、時制による変化です。もう一つは、動作の主体(主語)による変化です。馴染みのある英語ですと、”する”は、現在形でgoですが、過去形ではwent、主語が私の時は、go、彼、彼女の時には、goesになります。なお、二つ目の、動作の主体(主語)による変化には、性別による変化だけではなく、単数、複数もしくは、人称(私、彼、彼女)による変化も含まれます。私の知る限り、ほとんどの言葉で、動詞が性別による変化をする場合には、単数、複数のそして、人称による変化も伴うようです。さて、では、このような、動詞の変化の内、2番目の、動作の主体(主語)による変化、そして特に、性別による変化のある、なしで、アジアの言葉を比較してみましょう。<動詞の性別による変化がないアジアの言葉>日本語、韓国語、中国語、タイ語、ペルシア語、ラテン語(単数、複数、人称の変化はする)<動詞の性別による変化があるアジアの言葉>ヒンディー語(現在形において、男性形、女性形)ロシア語(過去形において、男性形、女性形)アラビア語(中性はない。男性形、女性形)ヘブライ語(中性はない。男性形、女性形)全て、単数、複数、人称の変化も伴う。以上のようでした。形容詞の性別による変化のがあるなし、の分類結果と、ほぼ同じでした。ただ、ラテン語は、形容詞は性別による変化をしましたが、動詞は、性別による変化はありません。つまり、形容詞に、性別の区別がある言葉は、大抵の場合、動詞も、主語の性によって変化するということが分かります。ヨーロッパの言語である、英語はどうでしょうか。ペルシア語、ラテン語と同じように、単数、複数、人称の変化はしますが、性別による変化がない分、規則を覚えるのは楽かもしれません。私が、最も勉強で大変に感じたのはアラビア語でした。アラビア文字はクネクネして複雑です。文は、日本語や英語と違い、右から左に読みます。さらに、非常に難しく感じたのは、アラビア語の動詞が、動作の主体である名詞の、単数、複数、人称の変化に加え、性別による変化もするのが主な理由でした。同様に、ヒンディー語も、デーヴナーグリー(あるいは、ナーガリー)文字と呼ばれる、その独特な文字に加えて、ヒンディー語の動詞が性別による変化をするために、難しく感じました。アラビア語が話されているサウジアラビアや、ヒンディー語が話されているインドは、イスラム教や、ヒンズー教の影響で、男性と女性の性差を強く意識しています。特に、サウジアラビアでは、女性は外出時に黒い衣服で、素肌を隠すなどが義務付けられています。そして、聞くところによると、サウジアラビアでも、インドでも、若い男性の女性に対する興味は非常に高いそうです。こうした、性別への意識の高さが、言葉に反映され、その言葉の複雑さ、難しさへとつながっているということは、面白いことだと思います。今日の日記は、難しかったでしょうか。最後に、ちょっと、私の解釈が入りました。