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ベスト・キッド ジャッキーが出演している『ベストキッド』のオリジナル版です。公開は1984年、まだ自分は小学生だし、これもたぶんテレビでちらっと観た程度じゃないかな。 引っ越してきた少年ダニエルが、ヒロインの元彼のグループに学校でいじめられ、空手大会で決着をつけよう、と申し出る。そして、アパートの修理人だった日系人ミヤギの特訓が始まる。 ところが特訓といっても空手と縁のなさそうな、車のワックスがけや、塀のペンキ塗り、床磨きなどの繰り返し。実はこれらの動きが、空手の基本動作の練習になっていたんだよね。この特訓は有名だったな。 海でのバランス特訓なども経て攻撃の練習も始まり、いよいよ決戦の大会が始まる。。 公開されたときは世界的な大ヒットになりました。単純かつシンプルなストーリで無駄や冗長さがなく、スマートに収めているところは、最近の2時間越えが当たり前になっている映画に見習ってもらいたいです。ワックスがけやペンキ塗りの特訓がそのまま空手の基礎に繋がっていたり、ワックスがけした車がプレゼントされたり、海でのバランス特訓も最後の最後でその成果が発揮されたり、一つとしてエピソードに無駄がありません。 敵役も、本当のワルは相手の道場の先生で、元彼も最後には主人公の健闘を称えるなど、青春映画としても爽やかな感じです。 でも今見ると、改めていろいろと深いことがさりげなく散りばめられて、問題提起されていることに感心します。 空手の師匠ミヤギの盆栽趣味や本宅の日本屋敷の風情などは、当時の日本の経済的勢いが日本への関心を高めていたからこそ、神秘的な東洋の日本の紹介的な役割を果たしています。 そしてミヤギが日系人として第二次大戦に行っていたとき、奥さんは日系人収容所に入れられてそこで亡くなったエピソードは、『JAPAN as No.1』と言われた80年代だからこそ、アメリカで過去日系人がどうやって生きてきたか、鋭く突いてきます。 また、ヒロインは山の手のお嬢様で両親も高級車に乗り、週末はディナーパーティで過ごしているのに、主人公は下町に引っ越してきて、車もときどきエンジンがかからないような代物、という貧富の格差もアメリカの当時の様子を映し出しています。今はもっと山の手とダウンタウンの格差はひどいんじゃないかな。 しかし、名作というのは色褪せないものですね。 8/27 シネマート六本木 80's STREET オン・スクリーン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.09.12 22:16:29
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