言葉の森に棲む。
矢野絢子と松崎ナオのタイバン、関西では1回あったらしいけど東京では初めてで、これは見逃せない!と思って初日に予約。ほかの出演者は、hiroko arakakiとmojoco、ドローイングシアターでキン・シオタニ。開場して入ったら、物販コーナーにいきなり矢野さんがちょこんと座っていてびっくり。さっそく12月ライヴ会場限定CD『Cross Road』を購入してサインをしてもらう。そしてドリンクをもらいにカウンターにいったら、なんと松崎さんがベースの湯浅篤さん、ドラムのスガノ綱吉さんといるではないですか!松崎さんに「今日楽しみにしてます」とご挨拶。席に戻ってフライヤーなど見てたら、キン・シオタニのドローイングシアターの始まり。松崎さんも客席に来てちゃっかり見ている。ここでもちょっと会話できて感激!プロジェクターの電源が2回落ちたけど、ドローイングシアター楽しみました。せっかくキン・シオタニがドローイングシアターやってるのに、本を読んで開演を待ってたりする人がいてもったいないっ。シンガポールで個展をやるほどの人なんだから。流れるようにドローイングシアターが進んでいき、一組目のhiroko arakakiの出番はあっという間。ドローイングではくしゅーと書かれて拍手をすると、hiroko arakaki登場。ピアノ弾き語りにサックスサポートがついて、低い声で静かな暗い歌を歌う。穏やかともいえるかもしれないけれど、とにかく暗いっ。夏の歌が多いと言っていて、歌詞にひまわりなども出てきたけれど、全然夏っぽくないっ。MCも緊張しているのか、もともと得意ではないのか、あまり滑らかではなくたどたどしい感じ。いまいちのれないまま終了。普通のイベントだと出演者の交代の合間は楽器の変更などで時間があり、結構暇なんだけど、今日はキン・シオタニのドローイングシアターが合間に入ってそれに夢中になっているうちに、あっというまに次のセッティングができてしまう。二組目はmojocoと書いてモロコと読む、高知出身のヴォーカル&ギターとパーカッションの二人組。歌い出しから穏やかで優しい歌声で結構好きな感じ。矢野さんと同じ高知出身なのでお互い知り合いなのかと思ったら、mojocoが一方的に知っているだけの関係だったようで、でも今日知り合いになったわけだ。九州ツアーで相方がモノをなくしまくった話とかしてました。やった曲は覚えているもので『いつものきまぐれ』『ダンスミュージック』『おやすみおやすみおやすみ』本当にリラックスし眠ることができるような、静かで素敵な音楽と声でした。三組目はいよいよ矢野絢子。おはようございます、とmojocoを引き継ぎ、東京に来て5日連続で深酒しているので、今日は酒を飲まない宣言をしました。ほんとに飲まなかったのかどうかは・・・。そしてやっぱり圧倒的な声の力。それまでの二組とは比べるものではないけれど、レベルが明らかに違います。正直一組目のhiroko arakakiのときには、少し疲れ気味なのもあって頭が鈍い感じがあったけど、そんなもの吹っ飛んでしまって、指先まで声とピアノのパワーが響きわたります。MCではなぜ同じ高知なのにmojocoを知らないか、という話をして、矢野さんは高知にいるとき家と歌小屋以外ほとんど出ないからだそうな。そして12月ライヴ会場限定発売CD『Cross Road』の紹介、CD-Rを全部手で焼いてジャケットの厚紙を折って入れて、レーベル面もジャケットも全部手作りなんじゃないかな。東京に持ってきた分は完売して、自分に自信を持っていいんだなとわかりました、と言ってました。いやいや、充分自信持ってください。そしてどんどんライヴお願いします。セットリスト1.坊や2.かくれんぼ3.窓辺のコーヒー(Cross Road収録)4.ふたつのプレゼント5.故郷(Cross Road収録)6.かなしみと呼ばれる人生のやさしさよ合間のドローイングシアターで、キン・シオタニも矢野さん素晴らしい、と感動しておりました。ラストにいよいよ松崎ナオ登場!ベースに湯浅篤、ドラムにスガノ綱吉を迎えて本人はエレキギターをかき鳴らす。ギターはけっしてうまくはないけれど、そんなこと関係なくパワフルに持っていく。『hello, goodbye』ではアカペラで入り、そこに超かっこいいベースが入っていき、ドラムがたたみかける。湯浅さんのベースがひらすら決まっていて、かっこよすぎです。MCでは小雨が腕にあたる感じが手が痺れる感じに似ていて、汚い新宿の街で小雨にあったときに作った曲です、と『蒸気する街』の紹介をする。そして「曲変えます」といって『ただ残るイメージ』をやる。リハーサルでは何やってたんだろう、気になる。途中では、ライヴ会場で新鮮な曲を歌ってCD買ってもらうことって八百屋さんが新鮮な野菜を店頭にならべて売ってるのと似ているよね、今日やった曲もたくさん入っていますとCD『そんな印象ガール』の宣伝。そして大嫌いな人がいて、好きになろうとして一緒に飲みに行ったりしたけれどやっぱり嫌いで、でもその人のことを好きな人もいて、世の中ってそういうものだよね、ということで『あけびの空』。最後はピアノに移り、10代の終わりに作った曲ですと紹介して『true colors』。最後だからかイベントには珍しくアンコールがあり、超早くスガちゃんを紹介しつつ『愛のキャベツ』でしめ。セットリスト1.hello, goodbye2.流星に眠る子供3.蒸気する街4.ただ残るイメージ5.あけびの空6.true colorsアンコール愛のキャベツバンドの迫力はやっぱりすごい。とくにドラムが入るとビリビリと振動が体に伝わってきて、さらに湯浅さんのベースもズンズンと体に響いて、松崎ナオのステージも矢野絢子のステージも甲乙つけがたいものでした。こんなタイバンを経験できて、とても興奮して幸せな気分でした。最後の物販で、矢野さんがmojocoのCDを宣伝してたのが同じ高知だからかな、と。キン・シオタニさんにも素晴らしかったですとお礼を言って、今日のライヴは大満足でした。12/4 渋谷7th Floor12/26からシネスイッチ銀座他で公開!