ベルベット・レイン 江湖
劉徳華と張学友の「今すぐ抱きしめたい」以来の共演!そして、インファナル・アフェアで主人公の若かりし頃を演じていた余文楽と陳冠希が、これからのし上がろうとする若者を演じている。この二人の演技も、負けず劣らず良い。この映画の監督ウォン・ジンポーは新人らしいけれど、これまでの映画にはない画面や構成の面白さがある。エディソン演じるターボがリンチを受けるとこなんて、この映画にしてはエグイ場面だったけど、透明な床の下から撮る画面の斬新さが「おぉっ」という感じだったし、ホンがレフティとレストランで話をする場面も、かなりの長時間なのにアングルを変え料理を変え、ジリジリした緊張がすっごく伝わってきた。もちろん、最後の刑務所のシーンでは「おおっ、そうだったのか。こうして世の中は回っていくのだ」と見事な時間軸のクロスに感慨。ホンが繰り返す「皆殺しはだめだ。そのやり方ではうまくいかない」というのも、マフィア物では珍しいんじゃないの?ベテランのアンディやジャッキー、エリック・ツァンのフォローがあってのことだけど、新しい監督や俳優の才能に乾杯!まだまだ行くぞっ香港映画。でもデイジーが楽しみだったりする。。。10/10 銀座シネパトス