伊勢谷武著「アマテラスの暗号」
伊勢谷武さんの「アマテラスの暗号」を読みました。日本とイスラエルの古代史をテーマにしたミステリーです。詳細は:アマテラスの暗号(上) (宝島社文庫) [ 伊勢谷 武 ] アマテラスの暗号(下) (宝島社文庫) [ 伊勢谷 武 ]昔から「日本人はどこから来たか?」に興味があって様々な本を読みました。その中で「日本人とユダヤ人同祖」説に惹かれて、あれこれ読んだものです。ユダヤ人、というのは今のユダヤ人を指すのではなくて、「失われたイスラエル十支族」のことを言います。紀元前722年(又は721年)北イスラエルはアッシリア帝国に征服され、ほとんどの人々はアッシリアに強制移住させられました。イスラエル人の父祖にヤコブという人がいて、ヤコブは後に自分の名前をイスラエルと改め、彼の子孫がイスラエル民族と呼ばれるようになったのです。彼には12人の息子がいて、その子孫がそれぞれ「イスラエル十二支族」を形成。この十二支族が「イスラエル人」と呼ばれる人々で、カナンで暮していました。やがてイスラエル人は、紀元前10世紀なってソロモン王のもとで大いに繁栄、しかしソロモン王の死後、王朝は南北に分裂、二つの国になってしまいました。十二支族は「北王国イスラエル」と「南王国ユダ」に分かれてしまいます。北王国は「サマリヤ」とも呼ばれ、南王国が「ユダヤ」とも呼ばれました。そして、アッシリアに連れ去れた「北王国イスラエル」は解放されることなく、いずこかへ消えてしまったという歴史の謎が残されていました。イスラエル人が日本へ来ると不思議な懐かしさを覚えるそうです。日本人が説明できない風習、彼らには意味が理解されるとか。多くの神社の形式、祇園祭りとか諏訪神社の祭りなどに古代イスラエルとの類似、日本書紀にも旧約聖書に似た出来事があり、古代の日本に十支族がたどり着いて、当時そこへ住んでいた人たちと混血して、今の日本人となったのではないのか?と、多少荒っぽいですけど巷で言われている「日本人、ユダヤ人同祖」論です。粗筋~ニューヨークで暮す賢司・リチャーデイーは、日本人の父とはイタリア人の母と離婚したせいで、40年以上会っていなかった。その父からニューヨークで賢司に会いたいと手紙をもらっていたのだが、会う予定の日に殺されたと、ニューヨーク警察から連絡が入った。父は籠(この)神社の第八十二代宮司をしていた海部直彦といい、次男だったからアメリカに留学できて、そこで母と会い結婚。しかし、長男が早くに亡くなってしまって籠神社を継ぐことになった。母は敬虔なキリスト教徒、宗教が邪魔して離婚となったと聞いていた。父の死を知って、イタリアに里帰りしていた母も慌てて帰って来た。そして、「あなたのお父さんは、日本のタブーのために殺された」と青ざめた。賢司は友人たちとともに真実を知りたいと、日本へ行くことを決意した。題名の「アマテラスの暗号」とどんな関係があるの?と思うかな?それは読んでのお楽しみ~と言いたいので、触れませんでした。翻訳物みたいで言い回しが難しく、テンポが速いので何とか読めました。十支族が古代日本との繋がりがあるのでは?という知識があったので、何とか読みこなせた~という面もあり、皇室の謎が暴露される作品です。これは小説だから書けた「古代イスラエル人が日本人になった」ということで、いろんな本も出てますが、これが事実ならすごい問題がはらんでいます。宮内庁が古代天皇の陵墓を調査させないのも意外とこれが事実だったりして、と考えてしまいますが、知らない方がいいのかな?とも思いました。2020年10月に出版された作品の文庫化したものです。いろんな本を読みましたが、もう売っていないだろうと思っていたら、検索すると中古でありましたから、興味のある方は是非読んで下さい。【中古】 聖書に隠された日本・ユダヤ封印の古代史 失われた10部族の謎 Natura‐eye Mysteria/マーヴィン・トケイヤー(著者),久保有政(訳者)【中古】 大和民族はユダヤ人だった イスラエルの失われた十部族 たまの新書/ヨセフアイデルバーグ(著者),中川一夫(訳者)【中古】 驚くほど似ている日本人とユダヤ人 / エリ コーヘン, 青木 偉作 / KADOKAWA(中経出版) [文庫]【メール便送料無料】【あす楽対応】