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本の虫の読書ノート

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2023.04.02
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カテゴリ:垣谷美雨
この本を図書館で見かけたときは、ギョっとした。



確か、70を過ぎていた頃だったから、「私はもう生きていてはいけないの?」
という気持ちになり、借りようか止めようか…迷った末に借りた本だった。

しかし、読んでみて…なるほどな~?と心が軽くなった小説でした。


70歳の誕生日から30日以内に死ぬこと、そんな法案が国会で通った。
宝田東洋子はこの法案が通ったことに心の中で喜んだ。

寝たきりの意地の悪い84歳の義母、長年彼女が世話をしてきた。
夫も娘も息子も知らんぷりだ。

この法案で私は楽になれる、東洋子はそう思ったのだ。

題名は残酷ですが、私自身がもう後期高齢者です。
義母もいますから他人事ではありませんでした。

この法案は一見残酷に見えますが、それぞれが「生きていく」ことを
真剣に考えて始めて、何が必要か…結末にホッとしました。

あまり詳しく書くとネタバレになるので、この辺で。

垣谷さんの小説は、普通の人の視点で書かれているから好きです。

【中古】七十歳死亡法案、可決 /幻冬舎/垣谷美雨(文庫)






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Last updated  2023.04.02 04:43:52
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