テーマ:本のある暮らし(3295)
カテゴリ:小説
小説の形をした自伝小説かな?と思いましたがフィクションでした。 沖仲士とは、沖に停泊した貨物船の貨物を艀(輸送船)で岸壁に運んだり、 陸の荷物を艀で貨物船に運び込む作業員のことを言うそうです。 農家の長男として生まれ、農業を継ぐものと農業高校へ入学した若者がいました。 入学してみたら、高校に対して持っていたイメージが違っていました。 退学を考え出した生徒に言った先生の言葉、それが彼の人生を変えました。 先生は、「退学してどうするのだ?」と聞きました。「何も考えていません」と答えると、 「目的もなく退学した生徒は、大体みんな不良になっているぞ。不良になりたいのか?」 「不良になりたいのか?」と先生、「不良にはなりたくないです」と若者。 先生は、この学校から東門大(多分東大)者もいる、お前もやればできないこともない、 この学校から東門大を目指したらどうだ?と思いがけない言葉を続けました。 若者は、農家を継ぐのに大学に行くことなど考えたこともなかった。 しかし、先生の言葉から、彼は東門大を目指して受験勉強に励む道を選んだ。 東門大は不合格、一浪したがやはり不合格、静岡の国立大学に行くことにした。 教養課程2年を終える頃から、彼の中にまた迷いが出てきた。 初めは医者になることは考えていなかった若者が進路を真剣に考えた末、 紆余曲折ありながら医者になることを選び、突き進んでいく物語です。 私は、若いころは「何になりたいのか?」解らなかったのですが、 70歳を過ぎてから「こんな仕事がしたかった」と思う事があります。 若い人は勿論、親御さん世代にも読んで欲しい本だと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.08.24 06:41:55
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