読レポ第1034号 不安・イライラがスッと消え去る 「安心のタネ」の育て方 :ストレス耐性が上がる
読レポ第1034号不安・イライラがスッと消え去る「安心のタネ」の育て方~ボリヴェーガル理論の第一人者が教える47のコツ~著:浅井咲子発行:㈱大和出版第1部「安心」のカギは、3つの神経と4つのモード:ストレス耐性が上がる よく言われるように、適度なストレスは必要です。 たとえば、仕事でプレゼンを行わなけれならない状況はストレスです。 でも、ストレスを感じるからこそ私たちは、それを解決するべく努力しますし、ほどよい緊張は、良い高揚感をもたらしてくれます。 ただ、そのストレスが圧倒的であれば、交感神経が高止まりになり、イライラや不安の極みにいるか、「凍りつきモード」で極度の温存に入り込む結果となります。 では、ストレスの大きさはどういう尺度で測れるのでしょうか。 同じ内容のプレゼンをするのであっても、Aさんにとっては成長の糧となり、Bさんにとっては潰れるほど苦しいものとなることがあります。 要するに、そもそも、ストレスに対するその人の「耐性領域」に差があるのです。 耐性領域は、ちょっと負荷をかけてはお休みをする、つまり交感神経を圧倒されない程度の”過度に刺激しては副交感神経の土台モードに戻る”を繰り返すうちに、その幅がだんだん広がります。 この耐性領域が広くなれば、これまで「とても無理だ」と思っていたことが、「あ、なんとかなりそう」に変わります。 実際に、チャレンジできる範囲も、残せる結果も大きくなっていくのです。 また、さまざまなストレスに関して「私は、ここまでなら大丈夫」という予想がつくようになり、いたずらに恐怖心を抱かずに済むようになります。と著者は述べています。 確かに、適度なストレスは、自分の糧となります。私も昔は、人前に出て話すことができずにストレスを感じて、手が震えたり、汗をかいたり、聴衆の顔が見られずに原稿を棒読みしていました。人前で話すチャレンジを繰り返す機会のトレーニングにより人前で話すことに慣れて来ました。 それには、小さなスモールステップの勇気の量稽古と固くなった心を柔らくするテクニックを身につけたからです。心を柔らくテクニックには、腕を動かしたり、呼吸を大きくしたり、指の体操したりとすることで、固くなった心を軟らくしたりする事をしていったからです。 自然体験や話し合いでは、はじめて会った人に緊張した固くなった心をアイスブレーキングという活動で緩めることをします。それは、簡単な体操でもいいのです。 これは、体と心は一体だからです。体が柔らかくなると心も柔らかくなり、緊張も緩んでいきます。 後は、一歩踏み出す勇気です。失敗という怖れを受容する自分になることです。はじめから、できる人などいませんから、プチ失敗を積み重ねて、失敗という怖れを受容する自分を育てていくことです。 それが、自分の自己受容感を育てて行きます。 それが、やがて副交感神経を育てることになっていきます。