○●●遊女asome●●○

2005/10/14(金)21:52

会社はだれのものか    岩井克人著    平凡社

「経済とお金」の本(72)

先日ご紹介した『会社はこれからどうなるのか』の待望の続編と聞いて早速購入。 ライブドアとフジテレビによる日本放送の買収合戦の話題から始まり、会社の社会的責任について、簡潔ですが、会社とは何なのか、会社とは誰のものなのかということを非常にわかりやすく書いてくださっています。そして、多くの人の予想とは反対に、お金の威力が弱まり、優れた個人の力がものを言う時代、そして優れた組織の力がものをいう時代であると教えてくれます。個人の力や能力はその人の中にあって、けっしてマニュアル化されるものではないので、それは誰も支配できないものなのです。その人間の能力を本当に発揮させることができる環境をこれからは整えていかないとならないのですね。真の意味での人間尊重をしていくべきなんですね。日本の株式会社の環境は、ある意味、株主主権主義に毒されてないだけ希望があるというのですね。 株主主権論は間違ってるよというお話は、私にとっては衝撃的であり、体の奥で非常に納得のいくお話です。ずっと違和感のあった『会社は株主のものである』という答えが、決してそうではないということをこれほどまでに論理的に、説明してくれて気持ち良い限りです。さて、会社とはいったい誰のものなのでしょうね! 結末は本を御買い求めになってお読みください。 『会社はこれからどうなるのか』をお読みになった方は、この本を読むことによってますます理解が進みますし、もちろん『会社はだれのものか』から読んでもきちっと理解できる構成になっています。 富士ゼロックスの会長、デフタ・グループの原会長との対話がまた非常に刺激的です。次世代産業のお話、「人間の究極の欲望は完全なコミュニケーションである」は、非常に納得がいきます。この本を読んで日本の可能性を感じ、非常に希望を持つことが出来ました。多くの会社の社長、そして多くの会社に働く人たちに、ぜひぜひこの本を読んでいただけたらと心から思います。遊女asomeは実際に、社長に買ってプレゼントしました。(笑) 社員の方々も非常に意欲が沸いてくる内容ですよ。ぜひぜひお読みくださいね。

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