カテゴリ:「ジェンダーと哲学」の本
「いま、ここに甦った、太郎・渾身のルポルタージュ!!」と帯の文章が眼に入りました。
写真という表現手段で、太郎さんはどんなものを見せてくれるのか、本が来るまでとっても楽しみにしていました。銀色の背景で、岡本太郎さんの顔のアップの表紙をめくると、とても印象的で、やさしい力に満ちた写真たちが目に飛び込んでくるのです。その写真、白黒の写真たちはどの写真家の写真にも似ておらず、そして心に迫ってくるその写真の背後に岡本太郎、その人がはっきり存在しているのです。 初めて太郎さんの写真に触れましたが、大変、マルチな才能をもった方なんですね。文章、絵画、学問、写真と、どの切り口を見ても、独自の力があふれています。 非常にタイトなスケジュールの取材旅行だったようですが、エネルギッシュに写真を撮り、 気迫にみちた文章をかいています。雪深い秋田の街、なまはげ、子供たち、そして、岩手では、東北の馬たちに出会い、非常にスピード感ある鹿踊りの写真を撮っています。また、青森では、「オシラ」そして、「恐山」などを取材し、おばあさんというその根源的な存在に深く共感するのです。その文章にも写真にも、太郎さんがぐいぐいと前に進んでいくその直感的な動き、エネルギーを感じます。 ぜひ一度、太郎さんの写真に触れてみてください。きっと日本の魂の根源に触れることができるでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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