資産運用一千一夜

2005/05/15(日)17:24

ポッカコーポレーション(2592)

株式投資(202)

ギター侍こと波田陽区風に… ♪おれは~ポッカコーポレーション  お客様にいつも感動を提供します  おいしさと楽しさをプロデュースする  健やかな生活を応援する価値創造カンパニーだ  途中下降修正したけど、計画を上回る決算でした♪ って、言うじゃな~い だけど、あんた、 減価償却年数、延ばしていますから~ 残念! 前々期なみの減価償却年数だと、減益&計画未達 斬り!! 減価償却年数=  (有形固定資産+無形固定資産-土地-建設仮勘定)/減価償却費 ポッカの場合、 前々期が5.19年、前期が6.62年で減速償却しています。 これを前々期の5.19年で減価償却していたら、 前期業績はどうなっていたでしょうか。 前期のBSより、 有形固定資産+無形固定資産-土地-建設仮勘定=12629(百万円) これを5.19年で割ると、2435(百万円)。 前期の減価償却費(実績値)は1909(百万円)なので、 2435-1909=526(百万円)分が営業利益を押し上げています。 前期の営業利益が2426(百万円)、経常利益が2215(百万円)なので、 526(百万円)分を減算すると、 営業利益が1900(百万円)、経常利益が1689(百万円)になります。 前々期が、営業利益が2362(百万円)、経常利益が2071(百万円)、 だったので、減収です。 会社は3月に業績予想修正を出しており、 経常利益を2700→1850(百万円)に下降修正しています。 実際には、この数字と同じような着地だったと考えられます。 でも決算短信で出てきた数字は、経常利益2071(百万円)。 5月9日に決算発表して、その後の株価は堅調です。 経常利益1850(百万円)と思っていたのに2071(百万円)! 当期純利益は減損損失やウミ出しでしょうがないけど、 それ以外は増収増益じゃないか!! 悲観しすぎる必要はない。 ・・・それで買いが入った。 でも前々期なみの減価償却だと増収減益です。 ほとんどの投資家はこういうところを見ていないのでしょうね。 デイトレーダーには関係ないでしょうけど。 住友精密工業(6355)も同様です。 3億円ほど営業利益をかさ上げしており、実際は計画未達です。 時間が経てば、ボロ(無理)が出てくることもあるので、 こういう銘柄で長期投資をやるのは有利なトレードだとは言えません。 雑感ですが、決算短信を斜め読みしていると、 前期は業績も良かったせいか、加速償却している企業が多いです。 土地以外の固定資産は減っているのに、 減価償却費を増額しているとか。 そのために、表面上は営業減益になっていたりする企業もあります。 利益を圧縮して、税金逃れをしているとも言いますが。 利益はある程度、企業サイドが調整してきますので、 単純に信用すると、あとで酷い目にあう可能性もあります。 PERにしても、算出に使用するEPSが調整されていれば、 本来の意味を発揮できませんからね。 こういう面倒なことをやれば、必ず儲かるかと聞かれれば、 そんなことは無いとしか答えようがありませんが、 少なくとも、損をする可能性を下げることが出来ます。 ファンダメンタルズ分析ってのは、地味なものです。 投資家から「自立する」投資家へ 山本潤

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