昨日は指輪を失くした日
昨日のセミナーらしき時間は知っていた用語、知っている人物の名前百出で、それでも遠い知識と記憶を総動員で、脳味噌全出力で過ごす。頭は熱いのに、会場が冷房が効きすぎて身体は寒かった。お講義が終わって、虚脱状態の心地で退出して帰りの地下鉄の中でふと気が付くと左手小指からピンキーリングが消えていた。取り合えず、忘れ物や落とし物としいて調べてもらうよう会場に連絡はした。このまま失ってしまったら三年間をともに過ごしたあの指輪は。たぶん、この先強く記憶に残るのは昨日のセミナーの内容ではなく失われた指輪への記憶になっていしまうだろう。驚きと失意との。その強い想いすら日々の泡に沈みン流されて消える時が訪れてくれるのだろうか。