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テーマ:ミステリはお好き?(1498)
カテゴリ:Mystery
14年前、教師戸川更紗が殺害された聖ヨアキム学院中学に赴任した英語教師鹿原十和子。
自らのセクシュアル・マイノリティに悩む十和子は、自分に似ていると言われる更紗もまたアセクシュアルだったのではないかと疑念を持つ。 一方、巷を騒がす連続殺人鬼八木沼武史が、十和子の生徒樹里の母親に手をかけ、その遺体を解体する惨劇が起きていた。 更紗を殺害したのも八木沼では? 事件を追う刑事の今道と伊野。 しかし十和子にも何者かの魔の手が迫っていた。 -------------------- 犯人はあらかじめ判っているので、倒叙ものサスペンスか と思わせておいて、そうは問屋がおろさなかった。 サイコパスの殺人犯は目眩ましのダミーだとしたら、フーダニットをどう仕掛けるのか。 登場人物皆怪しいといえば、怪しくないか。 とくに神父あたりが如何にも。 だって、その(以下自粛) なんてのは例によって推理ではなくて妄想だった。 真犯人はそこか。イイ人のはずが、実は..... それら、その他怪しい者も含めて、人物は巧く描き分けられており、操作側の刑事たちのキャラにも好感が持る。 セクシャル・マイノリティのテーマはともすると、興味本位に流れがちだが、淡々と筆を運びつつも、スリリングにストーリーを構築してみせる作者に才能を感じた。 飽くまで個人の主観ですと、微妙な主題へのチラ裏なので、お断りしておく。 同じ作者による「死刑に至る病」も読んでみたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.10.20 22:54:51
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