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テーマ:ミステリはお好き?(1574)
カテゴリ:Mystery
新人記者カミーユは、2年前モンモール村で起きた、住民の怪死事件の真相を知るという情報提供者エリーズとともに、一路モンモール村へ向かう。
その途中、カミーユはエリーズから渡された事件ファイルを読み進めるが、そこに記されていたのは驚愕の事件の顛末だった。 : : 村の住人の不審死が続く村、モンモールの警察署長として赴任したジュリアン。 着任早々、村長で財界の有力者ティオンヴィルから、娘エレオノールの死の謎を秘密裏に調査してほしいと依頼される。 転落死したことになっている、エレオノールは実は殺害されたのではないか。 村長に送りつけられた、犯行声明と思われる手紙。 「おまえの娘をころした」 同じ依頼を受けた前諸長フィリップも、犯人が判ったと謎めいた言葉を残したまま事故死していた。 やがてジュリアンの捜査線上に不穏な出来事が次々と現れる。 元羊飼いのヴァンサンが何者かに殺害され、モンモール通信なるブログの管理人シビルが元同級生リュカに暴行を受ける。 リュカは何者かの声が聴こえたので犯行に及んだと主張する。 その他の事件の被疑者たちにも奇妙な声は聴こえているらしい。 彼らは狂っているのか、魔女の祟りなど本当にあるのだろうか? そしてジュリアンと部下の警察官フランクが目撃した謎の赤毛の女の正体は....... ------------------- 序盤から怪しげな謎の提示、その謎を追う刑事たち姿を描く事件ファイルと、滑り出しと半ばまでの展開は良い。殊にジュリアン以下、怪死事件を追う捜査陣の面子がキャラが立っているのが好印象。 だから、この作品はホラーミステリーの体を取りながら、フレンチノワールの変種でもあるかなと 思って興味津津読み進めって行ったのだが ヘンな妄念に憑かれた老人がうろついたり、奇妙な幻の女?が現れたりする辺りから訝しさを覚え、もしかしてこの小説もあの手口? と気づいてしまった。 登場人物全員が○人ならぬ○人、かつ視点人物からして信用ならないから、地の文に描かれていることも〇〇物語 となると事件ファイルの真偽もーーーーー?! その他諸々、此方の脳内はトンデモ推理が千々に乱れた。 残念ながら、待ち受けていたのはトンデモ真相が暴露される結構だったので、私のトンデモ推理(妄想?)も部分的にピースにハマって当たってしまった。 ロジックやフェアなレトリック、整合性のあるトリックを描くだけがミステリと言う勿れ、だろうし、ウソにウソを重ねる手法が悪いとは言わない。 が、それは読者にバレないようにやってナンボでしょう。 怪しさ全開にして却って、お化け屋敷の仕掛けが客に見透かされてしまう。 そんな構想のまずさを感じたミステリーだった。 ホラージャンルとしても、全員〇〇がバレた時点で、よくあるストーリーの構造が露呈して面白さが半減し、怪奇性や恐怖感が希薄になり、成功してるとは思えなかった。 いや全員がアレって、滑稽な茶番かも。そういう意味で面白いのかも。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2025.03.23 20:04:49
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