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テーマ:ミステリはお好き?(1644)
カテゴリ:Mystery
晴海埠頭で起きたバラバラ殺人事件。生きながらに切断された遺体の頭部には「生ゴミ」の張り紙が。
トランスジェンダーの捜査一課の刑事東條有紀は、記者工藤夏美を情報係に使いながら捜査を進めていく。 残虐な犯行の裏には、過去の女児の交通事故による死亡が絡んでいるらしい。 女児の救急搬送先の看護師が2名、かたや殺害され、もう一人は失踪しさらに治療にかかわった医師が失踪していた。 続いて同じ手口で殺されたヤクザの正体はなんと、有紀の姉恵を殺害した犯人だった。 連続猟奇殺人犯は何かの復讐のために、犯行を重ねているのだろうか。 ------------------------- 謎が謎を呼ぶ魅力的でスリリングなストーリー展開は捜査小説として楽しめた。 ただし犯人はいかなる人物かというフーダニットの要素が描き足りないし、間違いの殺人と事件関係者のミッシングリンクを推理によって突き止めるロジックの面白さは希薄。 エグい残虐シーンの描写には鬼気迫るものがあり、怖いもの見たさの好奇心で読み終えたけれど 良くも悪くも刑事ドラマ向きの仕上がりで、後に残るもの、感心させられるものが特にない。 性的マイノリティの描き方が時流にへつらっていると感じたためか、刑事の人物像も犯人のキャラ設定にも共鳴や感情移入出来るところがなかった。 むしろ、LGBTXへのこの視点、ヤバくない?くらいの疑問あり。 ついでにどんなゴミでもクズでも、私怨晴らしのため私刑の対象にしていいてもんじゃないと言いたい。 これもナントカシリーズや、レクター博士シリーズの二番煎じ的発想で私にはいただけなかった。 散りばめられた伏線が回を重ねるごとに回収されていくシリーズものだけれど、余り次作に期待する気になれない。
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Last updated
2025.09.26 19:48:09
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