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テーマ:ミステリはお好き?(1697)
カテゴリ:Mystery
昨日の夜から今日の朝にかけて
雨降りなのでミステリのチラ裏を。 出会い系サイトで知り合った女性とその母を殺害した罪で起訴された男の審理に、裁判員として選ばれた堀川恭平以下6名。 しかし被告は翻って無罪を主張。 裁判員の評議は甲論乙駁、新説の推理を披歴する者まで現れる展開をみせる。 結局多数決により第一審は死刑判決が下ったが、被告は拘置所で自殺を図り意識不明の重体となる。 そして一人の裁判員は電車に轢かれて不審死し、もう一人が何者かによって殺害された。 自らも離婚問題を抱えながら、堀川はこれら事件の繋がりを探るべく、真相の究明に奔走するのだが..... ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 裁判員ひとりひとりがキャラがたちつつも、抑制の効いた個性の描き分け。 検察側、弁護側双方の言い分にも理があり、裁判官の立場の難しさが文脈から伝わってきて納得がいく人物造型だった。 これだけ人物が描けるなら一人称視点でなく、三人称で各人物を浮き彫りにしてもよみごたえがあったかも。 ところが結審からの真相判明と事件解決篇へのストーリーの展開に、何やら急ぎ足の忙しなさで、興が削がれた。 間に挿入される堀川の離婚騒動も余計なお世話なエピソードに思えて、最重要な事件への集中がはぐらかされたような不快感を覚える。 大荷物をそこらへんにある風呂敷雑に畳み込んだような不細工さすら感じた。 裁判員制度への問題提起で拡げた物語をどうまとめるのかと思ったら、真犯人の自首で落着も安易かつありきたりでつまらない。 そこらへんにある風呂敷で大荷物を雑に畳み込んだような不細工さすら感じた。 時代小説が書ける筆力の持ち主になのに、間然するところなき佳作とまでいかなかったのではないか。諸あれこれ惜しい。
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Last updated
2026.03.04 22:42:57
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