刃紋
大正14年、関東大震災から二年後。名古屋で探偵業を営む草來一子地のもとをドイツ人女性ハンナ・ベルナァが訪れた。彼女の父に奇妙な手紙を送った者と、行方不明の母雨月貞子を探してほしいと依頼する。調査の途上草來は朝鮮人虐殺事件に関わった加藤という人物の殺害事件に遭遇し、知人の石漱警部補に協力することになり、捜査の舞台は東京へ。探偵社の部下東雲に潜入捜査をさせた果てに行きついた真相はベルリナァの依頼とどんな関わりがあるのか.....--------------------ルビが振ってある漢字と当て字の多用の文体に読みづらさを感じるばかりで面白くなく、読書途中でうんざり。時代背景の説明的描写や、雰囲気芝居の小道具を盛り込み過ぎで、どの事件を、何の謎を描きたいのか判然としない。二段組300ページに拡げた大風呂敷をどうたたむのかと訝しく思った。ラストは、あっそうくるか。空疎な気持ちにさせられただけで何の感慨もなかった。