私の中の彼へ-青き騎士-飛鳥京香作品

2011/05/14(土)22:39

私の中の彼へー青き騎士 第15回

私の中の彼へー青き騎士ー(133)

私の中の彼へー青き騎士 第15回 青き騎士(1992年作品) 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 Manga Agency山田企画事務所 ★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★ ★you tube★ シーン12 私の目に、残骸が飛込んで来た。 トラップドアだった。 目の前の奄々と続く光景は、一生忘れまい。 連邦軍のすべての装甲機・兵器・宇宙船など残骸の黒い山の群れだった。その空間でも黒い雨が降っている。 疑似空間には違いないのだが、なぜか黒い雨が降っていた。 私は、自分自身のまねいた結果をみているのだった。 そして、次の瞬間。私の体は光の塔にたどり着く。 そこは、光で何も見えなかった。 「よくきたね。沙織」 光の中心から、なぜか、、なつかしい声が聞こえてきた。 光沢のある床面に私は一人立っている。 壁は、光沢のある幾重にも重なったガラスのカーテンを想わせる。 「一体ここは」 意識がはっきりした私は、まず一言を発した。 私の前にはアイスがいる。なぜ、アイスとわかったのか。 4メートルはある機械と生物体の集合体で、ありとあらゆる生物体のごった煮。そんな感じの外見だった。それが、私の前に1体座って、私をにらんでいた。 「アイスパレスだよ。もちろん。ああ、沙織、注意しておくよ。「地球意志」の 考えている事など、すでにおみ通しだよ、私にとってはね。お前が、とてもすぐれた「ローズバット」とも聞いているからね」 「どこから、そんな情報を手に入れた」 「私の眼と耳は、あちらこちらにあるのさ」  何か悲しい気かした。 そして、不思議に、なつかしい、気がした。  なぜだか、わからなかったが、アイスに対する親近感が、私の心の中に充満していた。にくんでも、にくみきれない「アイズ」のはずなのにどうしたのだろう。 そもそも、私は何のために、ここ「アイスバレス」に来たのだろう。  めまいが、私を襲う。いったい何のために。 ■シーン13 「私は、この氷原アイスフイールド、いえ地球を、いずれすべて支配するために 生まれてきたのだ」 アイスが、ひとりごちていた。 「あなたのおかげで、私達は、ニューオーハンとなった。いったい、何人の子供が悲しい目にあったと思う。私は今、すべての子供の怒りの権化よ、覚悟しなさい」 私はどなっていた 「沙織、お前は忘れているね、なぜお前たちが、なぜ頭の中に悪魔を飼っているといわれているのか」  私は気ずく、 「まさか、そんな事が、嘘だわ」 「ホッホッホ、その通りよ、私の体の一部を切りさき、おまえたちの頭の中へほ おリ込んだ。だから心の秘密なぞ、何でもわかるわ。おまえの想いは青き騎士、それもおまえに裏切られ、おまえを生かすために死んだ」 「やめて、なぜなの」 「まだまだあるわ、おまえが、死の想いにほだされて、いかに、地球意志のおかげででかわつたかね」 「怒りよ。あなたに対する怒りで1杯だわ、それに、、」 私は力強く言った。 「私は私だけで戦っているのてはないわ、私の体の中には、青き騎士、翔の血が捉れているのだわ」 「ほほう。翔と共に戦う?それなら、それだけを、分離させてあげよう。どうな るかね」  私の体が、急に強張った。さらに、本当にひきちぎられる想いがした。 (続く) 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 Manga Agency山田企画事務所 ★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★ ★you tube★

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