私の中の彼へ-青き騎士-飛鳥京香作品

2011/12/30(金)18:59

私の中の彼へー青き騎士ー第6回★

私の中の彼へー青き騎士ー(133)

私の中の彼へー青き騎士ー第6回★ 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 Manga Agency山田企画事務所 ★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★ ★you tube★ ある日、私が、学校から家へかえると、見知らぬ男が待っていた。 都市の男らしかった。 ある種の威厳と、ほかの人間に恐怖心を与える印象を与える人だ。 両親は、不思議に、この男には丁寧態度をとっていた。 養父は、私を目ざとく見付け、男に言った。 「ゲイターさん、この子がそうです」 「ああ、この子が沙織か、立派に育ったじやないか」 「そうでしょう。アイスの攻撃を受け生き残った子供、ニューオーハンで成長できたの子供は、わずかだって聞いていまさあ。この沙織は特別元気でさあ。使い物になると思いますよ」 「母さん、このおじさんは」 「政府機関の方だ。いいかい、よくおききき。ね、沙織、今日から、お前は、この人にもらわれていくんだ」 「沙織クン。連邦軍用語でいうと、君は連邦政府組織「ローズバット(ばらのつぼみ)」管理下に入るのだ」 ゲイターが付け加えた。 つまりは、買われていくのだ。 「いやよ、急に何を言いだすの」 「おやおや、お前たちは、この沙織クンには、彼女が政府組織「ローズバット」の所属物であることを知らせていなかったのか」 ゲイターと呼ばれた男は言った。 「そうでさあ、へんな事を知られて逃げられると困ると、思いましてねね」 養父は、それこそ、揉み手をせんばかりに、ハンドラーのゲイターに卑屈に言った。「ローズバット」の育て役をハンドラーと呼ぶ。 その時、別の「地獄のかま」が、開かれたのだと、私は思った。 ●シーン6 「沙織クン、悲しむことはないぞ。 いわば、君はね。選ばれし人類のエリートなのだから」 ブルーの目をもつゲイターが、ゆっくりと深いこころに響くような声でいった。 組織「ローズバット」所属の車の中だった。ゲイターが、私にしやペリかけていた。 ワゴン車には、他にも女の子たちがのせられていた。 「エリートですって。そのエリートの私になにをさせようとするるの」 「地球連邦政府に対する非協力者の排除、、の役目を君たちが行う」 「排除、つまり、エリートが殺しをするの」 「そうだね、そういうことだ。今、政府は、猫の手でも借りたい。 対アイス戦争で人材が払底している。君たち、ニューオーハンで、ある種の能力に優れたものが集められている。それも女の子ばかりだ。 男の子は戦士として対アイス戦の前面に立ってもらうからね。これは地球連邦政府が選びきめた政策なのだよ。その計画を実行監視するのが、私、ゲイターの役目なのだよ」 私は決意した。ここから逃げよう. この世の中には、恐らく、まだ、ましな世界がどこかに残っているに違いない。 車が止まり、私は、しばらくの休息の間、ゲイターの隙を見計らい、ワゴンから逃れた。 対アイス戦場である、アイズフイールドのこのあたりは、私の遊び場も同然だった。 しかし、すぐに、ゲイターは私を見付けた. 「遊びはいいかげんにしたまえ。沙織クン、私達、人類にはあまり「時間資源」が残されていないのだ」 怖い青い目で、ゲイターがつぶやいた 「ついでに教えておこう.沙織クン。君の頭の中の悪魔には、コードナンバーが打たれている。我々は、そのコードナンバーを捕捉察知できる、つまり君がどこにいるのるか、すぐわかるのだよ」 私の頭の中の悪魔とは、「アイス」が私たちの頭に打ち込んだ小さな「生体機械」なのだ。 アイズに教われた人類には、かならず埋め込まれている。 すこしの間、ゲイターはだまり、そして悲しげでシヅカナ声でつぶやいた。 「沙織クン、いいかね。人類の誰もが、自分の運命からは逃れようがないさ。 それは、この私ゲイターも同じじなのだよ。沙織クン」 ゲイターは私を捕まえ、私の両眼をしばらくのぞきこんでいた。 やがて、ゲイターはワゴンのコックピットヘ戻った。 私は、ワゴンの中で泣きわめいた。 私の隣に座っていた、ハシバミ色の髪をした女の子が話しかけてきた。 「いいかげんにしなよな。あんたが泣くとさ、みんなが不安がるだろう。だから、泣くのはおやめよ。あたしだって、みんなだってつらいさ」 その子は、やさしく、ワゴンの間中わたしの肩を抱き締めてくれた。 泣きながら、私はこの子とは友達になれそう気がした 「あなたの、名前は」 「花咲(はなさき)だけど、チェリーでいいさ」 「私は」 「知っているさ。沙織だろう。ゲイターがいっていた」  ローズバットは、また別の意味で、練獄だった。 (続く) 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所20090701改定 Manga Agency山田企画事務所 ★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★ ★you tube★

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