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SF小説「アイランド」山田企画事務所

■アイランド■第8回

■アイランド■第8回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com
 
 バイオノイド=ママだって、コロラドは悪い予感がした。
「どうしたんだ、コロラド」
「いいや、何でもない、ボーン。もう今日は日が暮れてしまった。
夜の闇では動きはとれまい。俺の屋敷に泊ってもらおうか」
 「コロラド、おかしな奴だな。クワノyの侵人者なんだぞ、お前の
家族と、この島の大部分を石化させた奴らだぞ」
 「わかった、ボーン。この大プルトゥーをつけてやる。勝手に探し
てくれ。プルトゥーは防禦システムの一部だ、いん石の落下場所を
割り出せる」
 「お前はどうするつもりだ」
 「俺か、…」
 コロラドは言葉につまった。どうごまかせばいいのか。相手はプ
ロ、しかし、こちらもプロなんだ。
 「俺も別の方法で探す」
 「お前、おかしいんじゃないか、どうかしたのか。クワノンなんだ
ぞ、この地球を滅ぼそうとする異生物だぞ」
 「が、俺はやる事がある」
 「コロラド、お前はこの島では腰抜けなのか、わかった。このプル
トゥーは借りていく砂」
 ホーンは、プルトゥーを連れて、島の内部へと入っていった。
 さて、コロラドは、自分の屋敷へ急いで戻る。プルトゥーに時間
をかせいでもらわなくてはなるまい。
 屋敷へ戻り、SD‐―のコンソールにすわり、プルトゥー向けの
コマンドを打ち込む。
 それから、コロラドは、急いで、二日前のいん石落下位置をディ
スプレイに呼びだしてみた。
 ミスギ谷。そうディスプレイに出た。
 彼は急いで、外へ出た。ボーンより先に、辿りつかなければなる
まい。
「おい、プルトゥーさんよ、道が間違っちゃいないか」
「いえ、この道が近道なんです」
 ボーンは、防禦システムの一端子プルトゥーに疑問をなげかけて
いた。
 ボーンはある程度の位置を情報として与えられていた。もちろん、
島全体の図面も、彼の頭の中に刷り込まれている。
 潜水艦の中での、ブリーフィングでも、アリス達の位置をほぼ、
確認していた。
 プルトゥーはまわり道をして、時間をかせごうとしているようだ。
何のために。ボーンは、コロラドの意図が測りかねていた。あいつ
は何を考えているんだ。しかし、まさか、クワノンを助けるわけは
ない。がまてよ、侵入者はバィオノィド=ママの姿をしている。確
か、コロラドは、宇宙連邦軍重装歩兵だったはずだ。くそっ、 コロ
ラドは、バィオノィド=ママ、アリスを知っているんだ。
 ホーンはすばやく行動した。
 プルトゥーに反動のチャンスを与えず、空手でプルトゥーの首の
部分を一撃した。プルトゥーの頭を割る。ボーンは頭脳につながる

コードをひきずりだした。
 自分の右手につなぐ。ボーンの右手には電子頭脳解読コード用の
ジャックがついていた。
 「くそっ、ミスギ谷か、コロラド、待っていろよ」
 ボーンはプルトッーの亡骸を唆たえて、ミスギ谷に向けて走り始
めた。
 SDIIの示した通りだった。コロラドの予感はあたっていた。
 やはり、アリスだ。おまけにアリスは小さな子供を抱いていた。
場所はミスギ谷の谷間にある小さな洞窟だ。
 「アリス/」
 コロラドは、名前を叫んでいた。
(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/



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