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SF小説「アイランド」山田企画事務所

■アイランド■第9回

■アイランド■第9回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com
 
なぜ彼女がこのサンチェス島に
落下してきたんだ。
 「アリス、なぜなんだ。それにその于は」
 「コロラド、お久しぶり。この子供、この子供はビィーというの。
始めて、宇宙から帰ってきた私の子供よ」
 「その子はスカイウォッチャーズじゃないのか」
 「そう、その通り」
 「なぜ、スカイウォッチャーズがこんな所に、それに、君も、アリ
スフ″Iムから、絶対に外へ出る事はできないはずだ」
「ビィーは宇宙から、私の人工胎室の中へもどってきたの」
 コロラドは、彼女が気がふれているのではないかと思った。
「スカイウォッチャーズがクワノンの生体ミサイルと同化したと聞
いている」
i…
「その通りよ、コロラド、このビィーがそうなのよ」
「クワノンなんだぞ。敵だよ。アリス」
「わかっているわ、でも、私にも、この地球にも害を与えてはいな
い。いえ、むしろ私を守ってくれたの」
 クワノンの生体ミサイルで町が灰色に変っていくシーンが、 コロ
ラドの頭の中に蘇ってくる。
 コロラドは立ちすくんでいて、ボーンの存在をすっかり忘れてい
る。
「OK、コロラド、そこをどきな」
 ボーンが洞窟に入ってきた。
「ボーン、こいつは何かの間違いだと思う」
「間違っているのはお前さ、コロラド、お前の間違いのおかげて、
サンチェス島全員の命をうばった事をよIく思い出すんだな」
 ボーンは冷たく言い放った。コロラドには返す言葉もない。
「こいつらを殺すつもりか」
「さからう様ならな」
 コロラドは、ビィーの姿を腿る。小さな球体に手足がはえていて、
愛くるしい眼ざしでコロラドの方を日`ていた。コロラドの心に変化
が訪れる。
「何とかならんのか」
「コロラド、そこまで、こいつらをかばうのなら、一緒に死んでも
らおうか。その方がお前のためだぞ。お前はもう暗殺者としては役
に立たん」
 コロラドは隠し持っていた銃をホーンに向けた。悲しそうな顔を
している。

 「こんな事はしたくないがな、ボーン、この親子を殺したくないん
だ」
「お前のヒューマニズムのお説教は聞きあきたぜ。こいつらは人間
じゃないだぞ。バイオノイドママと、クワノンと同化した
イドだぞ、目を開けろ、コロラド。それに俺を殺すことは
前にはできないさ」
(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/


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