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ボタンの母ちゃん

女は家にいるべし  とボタンのパパと母ちゃんが

ケンカした。近くに出来た大きなお店に 勤めに行きたい母ちゃんと

子どもが 小さいから 家にいろっていうパパ

ボタンは母ちゃんが 勤めに出るかもしれないって 言うことを聞いて

嬉しくて たまらない

なぜなら 伸び伸びとしたい 私の首根っこを いつも捕まえて
離さない 母ちゃん


そして 母ちゃんの迫力勝ちで  勤めに行くことになった

ところが  学校のチャイムが聞こえるくらい近い所に 住んでいるにもかかわらず

朝 七時に 家を出る母ちゃんに 合わせて

全員が 家を出なければ行けなくなった

遅刻したり、火の始末の心配をしてのことだが

学校に行っても 学校は鍵がかかっていて 入れない

そんな子は 沢山いた といっても20人位

皆 カバンを置いて 校庭で遊んだりする

ボタンは いつも用務員のおじさんとお話して遊んだ

ここまで書くと 用務員のおじさんの事を書きたくなるがちょっと我慢する

親が 勤めに行ってたおかげで 数々の冒険をしたり
遊んだり出来て 思い出が多いボタン

夕方 勤めから帰って来た 母ちゃんとの 約束守りチェック

1 弟達の 面倒を見ること   ○
2  海に行かないこと     ○
3 お風呂を沸かしておく事   ○
4 洗濯物を片付ける事     ○
5 宿題を済ましておく事    ○
6 庭と部屋のお掃除      ○
7 食後の茶碗洗い       ○
8 五時のサイレンが聞こえたら帰る事 ○
9 お布団を敷いたり片付けること  ○
10 ウソを つかない事    ○


本当は  10番は ×だ   海に毎日 行っていたし、悪さも一杯した


母ちゃんが 帰ってくるまでは 私が 親分 女王さまで君臨した

でも 母ちゃんが 帰ってきて 家の中に入るまでの

庭に かあちゃん おかえりって 大きな大きな 字を書いて

いつも 迎えていた 私  寂しかったのか いや 多分

母ちゃんの 喜ぶ顔が 見たかったんだ


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