「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」
父→母→私の手へと回ってきた、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」会計学の本です。私達のアトリエには、私も含め理数系を得意とする人間が誰もいません。「電卓をたたいたりエクセルに数字を入力しているときが一番楽しい」という方がいらっしゃいますが、そのような要素を持つ者が誰もいないのです。私自身「算数・数学が苦手」と強く思っているので、原価計算や見積もりなどに対しても苦手意識でいっぱいです。最初から諦めてしまっている部分もあるのでどうしてもどんぶり勘定になりがちでした。しかし、本当にきちんとした会社を作ろうと思ったら、それではやはりやっていけないのです。数字に対して苦手意識ばかり持っていては、経営や統計なども避けることになってしまいます。そうは言っても「会計学」という大きな文字が踊る分厚い本を最初から手に取るほどの勇気はなく、さてどうしたものだろう・・・と思案していました。そんな時、手元にやってきたこの一冊。タイトルからも分かるように身近なものを題材にしているため、とても分かりやすくすらすらと読めてしまい驚きました。また会計学が、自分にとって意外にも興味を持てる分野であったことを発見しました。時々、商店街を歩いていて「このお店、よく潰れないな~」「私がここに店を持っていたらもっと色々なことができるのに」「なんでこのおばさんはこれで生活ができているんだろう」と思うようなお店に出会うことがあります。一日中おしゃべりの場にしかなっていないように見える洋装店・・・たしかに常連さんはいるのだろうけれど、洋服なんて毎日買うものではありません。それなのに坪数万の家賃を含めた固定費を捻出できているわけですよね。これまでは、もともと資産などある人が趣味でやっているだけなんだろうな程度にしか思っていませんでした。(確かにそういう方もいるでしょう)が、この本を読んで目から鱗!なるほど、儲ける方法は実に色々あるものです。数字に強くなくても会計学は学べるということを実感できた一冊です。