中世のドキュメンタリー図書館に行くと、本棚の端から順に目を通していたことがある。好みの本を選んで読んでばかりいると、一生、知らないまま終わる、おもしろい世界があるのじゃないかと思って不安になってしまうのだ。 中世の草紙物は、まるで古いドキュメンタリーを見るように、眺めていた。 これが結構、興味をひく。 「病草紙」には、中世の病気が不思議な絵で描かれている。 ノイローゼは、寝床の頭の周りに小さな侍がいっぱい描かれている。 激しい食欲で、太ってしまい、歩けなくなったような御婦人もいる。 いまなら性同一障害と呼ばれる人が、周りから、からかわれているような絵もある。 「一遍絵巻」には、一遍上人が踊り念仏をしている様子と、信者の女性が半裸で踊っている集団のまわりで観客から金を巻き上げている様子も描かれている。 また、一遍上人の小便を筒にとって薬にしている、今でいう飲尿療法のようなものある。 結局、人間は同じなのかと思う。時代が変わっても、入れ物が変わっただけで、やっていることは同じようなものであることが多い。 男と女の関係も、時代が変わっても、同じようなことを繰り返しているわけだから・・・。 まあ、結局、そういうものなのだ。 ジャンル別一覧
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