|
カテゴリ:カテゴリ未分類
韓国の女優は、整形を普通に行っているようだが、
かつての俳優も女優は、そんな生易しいものではなく、 一本の映画の作品の内容のために、自分の顔を変えている。 田中絹代は、木下恵介監督の「楢山節考」(58年)で老け役を演じた際に、何本かの前歯を実際に抜いてしまった。 そして、彼女はこの作品で文字通り、姥捨て山の老婆の役作りに成功している。 また、今村昌平のリメイク「楢山節考」(83年)では、老婆役の坂本スミ子が同様に前歯を抜いてしまっていた。 「野獣死すべし」だったか、松田優作も、奥歯を抜いて、狂気の相貌にしている。 彼の遺作、「ブラックレイン」は、演技の凄さにぞくぞくした。 歯といえば、 マルレーネ・ディートリッヒが、もともと丸顔だったが、ハリウッドに移った時、彼女は歯医者に頼んで奥歯を何本か抜いてもらい、それで頬骨が強調されるようにしていたという。 また、彼女は自分の鼻が低い団子鼻だと思い込んでいたため、 ラブシーンで男女が向かい合う画面でも、横顔を見せないように、巧みに姿勢を変えていつもキャメラの方を向くようにしていたようだ。 結果的に彼女は相手役の男を横目で見ることになる。 その「流し目」が後にディートリッヒの有名なトレードマークとなっていく。 杉本春子は、自分のやりたかった役のために、お腹の子供をおろしたようだが、 俳優、女優というのは、仕事のため、役作りのためには、狂気すら、はらんだような生き方をする。 まあ、そこまでも、とも思うが。 このところ、仕事のプロ意識について、考えてしまう。 プロ意識とは、中身のある、深い仕事をするということだろう。 全力を、尽くしてみるということではないのか。 見かけだけ美しい建物、そんな浅薄な人間が多い。 仕事にプロ意識を感じる人たちは、まだ、いると思うのだが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|