イルカ的意識
イルカは、地球に存在する生き物の中でも、意識が高く、慈愛に満ちた動物であると言われています。彼らの目を見ているだけで、何か温かいものが伝わってきて、思わず涙があふれそうになり、癒されていくのを感じます。彼らの目は、今見えている私たちの姿だけを見ているのではなく、私が、悲しみ、寂しさ、怒り、恐怖、うれしさ、楽しさ、喜びなど、今何を感じているか、今どんな問題につまづいているか、何を心配しているか、そして今まで生きてきた過去の辛かったり、寂しかったり、楽しかったりした経験、そんなすべての私を知ってくれていて、共に感じていてくれている、そしてそれを無条件にただ見守ってくれているという感覚が、感動と安心を呼ぶのでしょうね。そんな彼らも、子供のように遊ぶのが大好きです。船でイルカの群れに遭遇すると、「見て、見て!」と言わんばかりに、ジャンプしたり、船の前や横を泳いで見せたり、イルカ同士で体をすり合わせて遊んでいます。まるで人間に「一緒に遊ぼうよ!」と言っているようです。海にいるイルカたちが何頭もの群れで、同じタイミングで同じような動きをしているシーンはよく見られます。彼らは1つの意識で繋がっていて、お互いがテレパシーで通じ合い、言葉を超えたコミニュケーションをしているようです。テレパシーで通じ合っているので、お互いの気持ちが良く分かり、群れの中で誰が困っているかすぐに分かり、お互いを助け合い、とても友好的です。イルカは、群れをなして泳いでいますが、その群れはいつも平和的で、争いはほとんどないようです。今、私たち人間は、そんなイルカ的な意識へと移行(シフト)しようとしています。今までの人間の歴史では、力の強い者が支配し、勝利するという構図でた。だから、人生で幸せを手にするためには、競争に勝たなければいけないという競争社会でした。競争に勝つために、常に相手と比較し、相手に負けないために、実際の力だけでなく、自分の考えや思いで、相手を押さえ込むというコントロールを生み出しました。そこには相手を尊重し、相手の資質も認めるという余裕はなく、自分の命や家族、会社を守るために能動的に行動していくという男性性が過度に必要とされた時代でした。自分の資質に目覚め、自分の人生を生き、勝利するということは大切です。そのために自分の男性性を使い、能動的に行動し、発信していく必要があります。しかし、過度に男性性を使うと、自分の考えを押し付けることになったり、人をコントロールするという面が生まれます。しかし、これからは競争から離れ、もっとお互いを認め合い、理解し、ニーズを直感的に汲み取るといった、女性性がさらに目覚める時代へと移行しようとしています。「敵だと思っていた人をよく見てみれば、実はいい人で、素晴らしい輝きを持った人だった」という時代です。男性も、女性も、直感的に感じることや受けとること、といった女性性の特徴が開花し、必要とされていくでしょう。男性であれ、女性であれ、それぞれ個人の中にある男性性(能動性)、女性性(受動性)が争ったり、対立するのではなく、お互いを認め合い、お互いの良さを尊重し、高め合うようになれば、個人が完全な存在として自立していきます。それは、私たちの中にある男性性と女性性の2極性の統合であり、個人が持つ資質や目的が明確になり、開花していくことにつながります。そして、パートナーや職場の人たちや友人などの、相手のことも自然に尊重でき、また自分の資質をありのままに分かち合うことができるようになっているでしょう。私たち人間が、早くイルカ的意識になって、自然とも共存し、平和な世界になればいいですね。