2016/01/24(日)02:45
映画から学ぶ技法 「人は誰もが『多重人格』~誰も語らなかった『才能開花の技法』
2015年5月に発刊された田坂広志氏の新書「人は誰もが『多重人格』~誰もが語らなかった『才能開花』の技法」
初めて書名を見た時は、「えっ 多重人格!?」と少し驚きました。
しかし、ここでの意味は、決して精神病理学上で言うところの多重人格ではありません。
私たちは、通常は複数の人格を心の中に備えています。
人は立場や場面によって、自然と人格を使い分けています。例えば男性ならば
父、夫、上司、部下、客、友人etc.
そして仕事においても、その分野や種類によって、無意識に人格が切り替わっています。
時には大胆になったり、ある時は慎重を期したり
自分自身の中にある様々な人格に気づき、そしてそれぞれの人格育てていくことで、自分自身の才能が益々花開いていく。
この書籍は、そんな才能開花の技法を紹介しています。
「ではどんな技法?」
端的に言うと、「自己限定しない」「大きなエゴ(大我)を育てる」その二つです。
その説明は割愛するとして、
この本が非常に魅力的だと感じたのは、映画によって学びを得る技法を示した点です。
「優れた原作や脚本」「優れた役者の演技」「優れた監督の演出」
そこで描かれるリアルな人間像や人間描写
想像力の極みをもって映画と接することで得られる疑似体験
田坂氏と直接お会いした時に教えて頂いたのが優れた戦争映画を観るべきだということ。
何故なら極限状態の人間を描くから。
極限状態に置かれた人間がいかに振る舞うのか。
その人物に高度に共感することで掴める何か。
新たな自分に気づき、新たな才能の開花に繋がる可能性が広がる。
そう言った意味では、来月公開の「オデッセイ」
火星に取り残されるという極限状態に置かれた主人公がどう振る舞うのか。
とても興味深い作品です。
人は、誰もが「多重人格」〜誰も語らなかった「才能開花の技法」〜【電子書籍】[ 田坂広志 ]