2016/11/06(日)07:24
Documentary of SWE #68 ~『ワインと公衆衛生』~
シニアワインエキスパート(SWE)の
試験対策をブログネタにするという
シリーズものの、第68回です。
先日3次試験対策と思い、
一般呼称の1次試験を解きました。
記憶が抜け落ちたと思いきや、
案外わかるもので、
正解率80%でした。
解いてみて気が付いたのですが、
一般呼称の問題と言っても、
非常に難問もあり、
全盛期(1次試験前)のボクでも、
正答率9割が限界と思いました。
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さて、そんな一般呼称の問題ですが、
やっぱり『公衆衛生』がない。
シニア試験でも公衆衛生の出題は無く、
来年以降の資格試験対策では、
軽視されることは明確です。
それではいけないと思う。
だから、出ないとは思いつつも、
3次試験対策として、
『公衆衛生』について、
つらつらと書いてみます。
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『ワインは体に良い』
良く言われることである。
フレンチ・パラドクス
ワイン愛好家では有名な言葉である。
ワインと健康との間には、
以下のような物質が関係があると
報告されている。
ポリフェノール:抗酸化作用がある。
ポリフェノールとは分子内に
複数のフェノール性ヒドロキシ基
を持つ植物成分の総称で、
フラボノイド類などがある。
フラボノイド類↓
アントシアニン:黒ブドウの果皮に多い
カテキン:種子に多い
タンニン:種子に多い
非フラボノイド類↓
リスベラトロール:黒ブドウの果皮
LDLの酸化防止、抗ガン作用、
アルツハイマーの予防等の報告有。
ただ、一方で、
ワインはアルコール飲料である。
『アルコールの弊害』
この事実に目を背けてはいけない。
最近、このような報告があった
「飲酒をする人としない人の
がん発症リスクを比較し、
がんの年間新規症例数の約5%、
年間死者数の4.5%に、
アルコールが関与している
との結果を算出した」
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161103-00000017-jij_afp-int)
また、
「早期の食道がんは禁酒すれば、
再発の割合が半分に抑制される」
(http://www.jiji.com/jc/article?k=2016082400039&g=soc)
飲酒の弊害は癌だけではない。
アルコール依存症
アルコール性肝硬変
急性アルコール中毒
未成年者の飲酒
妊婦の飲酒による胎児への影響
そして、健康・病気だけではなく、
『飲酒運転』の問題も
我々は目を背けてはならない。
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ワインラバーとして、
アルコールの負の面にも
目を向けるだけの広い視野が
必要だと思っています。
良い所だけを都合よく並べる
『イエスマン』ではなく、
悪い所だけを粗探しする
『さみしい人』でもなく、
バランス感覚のあるワインラバーに
ボクはなりたい。