テーマ:食べ物あれこれ(49592)
カテゴリ:ひとり言…
このコース料理の内容でやっていけるの?
安すぎる! 「取引先の努力と協力があるから…」 お客様には、よくそうお答えします。 では、アラカルトは? 他のお店より少し安いくらいかな…。 コース料理が際立ってリーズナブルな印象になるのは、原価率に秘密がある。 うちのお店の『本日のコース』は、¥3500(内税)で提供しています。 175円が消費税だから、それを引くと3325円が実際のコース料理の値段。 一般的な飲食店の原価率 30%を当てはめると… 原価=材料費は、997円となる。 『本日のコース』の材料費は、約1000円までかけることが出来ることになる。 実際には、35%までは、OKなので1163円までかけられる。 『シェフのおまかせコース 7000円』は、最大限に原価をかけて40%をマックスとしているので、高級食材に手が届くようになっている。 売価が大きくなって、原価率の設定が上がれば、その材料費は自ずと大きくなる。 『本日のコース』の内容は… 前菜の盛り合わせ、パスタ、魚料理又は、肉料理、パン、デザート盛り合わせ、コーヒー又は、紅茶 大体、こんな流れになっている。 これに温野菜を別皿に盛ると全7皿 コースは、ここがポイント。 この全7皿のすべての材料費を1163円で組み立てれば良いのである。 前菜の盛り合わせにコストをかけるとする。 でも、パスタやパン、コーヒーなどには、大きくコストはかからない。 その配分を上手にやりくりして、取引先の協力をえれば実現可能となる。 だから、アウラのコースは、群を抜いてリーズナブルになる。 対して、アラカルトの原価は、平均値で30%の設定としている。 単品に対しての30%。 同じように取引先の協力をえて、材料を仕入れても… コースのように総合で相殺する部分はないので… パスタが1150円、パンが250円、コーヒーが400円と加算するとそれなりの金額にどうしてもなってしまう。 そして、単純に相場も影響するので相場の平均値を予測して売価を決める。 …従って、コース料理ほどの割安感がでないかわりに…好きなものを注文できる。 「この中から選んでください」 …というプリフィクスのスタイルのコースが流行っているが… それにすると、調理時間がどうしても余計にかかり、それを解消するには人件費もかかり、余分な材料の確保と余分な仕込みも必要となる。 それ相応の回転と効率が絶対的に必要になるので、今のアウラのような店には不向きだと思っている。 結局、その『余分』という二文字は、お客様が負担することになる。 「選べて楽しいが負担も大きい」…そんな裏コンセプトはどうしても好きにはなれない…。 お客様にとって、色々と選べるのは良いことで楽しいことかもしれないが… 材料の鮮度まで選べるわけではない。 良い材料を出来るだけ安く仕入れて、効率よく早くまわす。 うちのコース料理の『半お任せスタイル』にしたほうが… アウラでは絶対的に有利だと思うので、僕はそうしている。 そういう理由で… 僕は、コース料理をお奨めしています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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