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シェフの落書きノート

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2011.02.03
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カテゴリ:道具
以前の話になりますが、新しい包丁を買いに行き付けの合羽橋 鍔屋さんへ行った際
折れてしまった包丁も直して頂こうと思い持参しました。

…すると鍔屋さん…
その包丁をジーッとみて…
「この包丁は、合わせの打ち出しのように見えますが、ニセモノです!」

「はぁ?ニセモノ???」

なんでも鑑定団に鑑定依頼したわけでもありません。
包丁を直してもらいにきたのに…

いきなり…ニセモノ…ですか…。

包丁にニセモノなんてあるの???

「この包丁は、正規のしっかりした包丁屋さんから買ったものではないと思いますが違いますか? 訪問販売とかの包丁屋さんで買ったものではないですか?」
…だって…。

そういえばそうだ。

ホテルでシェフをしている友人の所へ行った時に、そのホテルに出入りしている訪問販売の包丁屋から買ったものだった。

友人である彼とその包丁屋さんは懇意だということで…
お付き合いで1本買ったものだった。

「これは、鋼(はがね)を打ち合わせたものではなく、表面にプリントしたものです」

おぉ~マジかよ~?
包丁にプリントなんかするんだ???

そう言えば、ロゴとかをプリントした包丁があったような気もする。


「これは、1万5千円~1万7千円位で買ったものではないですか?」

「そういや…そのくらいしたかも…」

「今、こういうニセモノを扱っている業者が本当に多いんですよ! 訪問販売に限らず、この合羽橋にもそんなお店があるんですよ」

…あきれた。
そんな詐欺師まがいの包丁屋が普通に商売しているんだ。

ニセモノの包丁が出回ってるなんて知らなかったヨ。

「この包丁を直しても仕方がないと思いますが、どうしますか?」

そう聞かれて、「直さなくて良い」
…と一言こたえて、その包丁は捨てた。

ありえんし…
そのシェフにこのことを教えようか…。
…と思ったが、言いにくい。
そこのスタッフもあれと同じタイプの牛刀を使っていたし…。

シェフの立場ってものがある。
ん~でも教えてあげるのが優しさか…?
…とも思ったが、やっぱり言いにくいよ~。

超有名な包丁屋さんの娘さんというか奥様の言葉を思い出した。

「料理に拘りを持っている人は、キチンとした筋のあるお店で買う物です」

鍔屋さんも言っていることは同じだ。

プロフェッショナルの皆さん…
包丁を買うときは、気をつけましょう!

なまくらの包丁を切れ物と偽って売っている包丁屋さんが沢山いるそうです。

やっぱり人!
なんでも突き詰めると…
最後は、人なんだよなぁ~ …と思う。

食品業者さんだって、いい加減な人は沢山いるし…。


でもねー。
道具というのは使ってみなければわからないもの。

その場で切れ味のテストとかは出来ないしね。
テレビとかでやってるデモンストレーションじゃないんだから… ^^;

しかも何度か研がないと本来の切れ味なんてでてこない。

今の僕の包丁の好みは…
1.包丁の刃(鋼)の部分が刃背(みね)まで入っていること。
(包丁を使い込んで短くなっても刃が入っているので、ずーっと使えます)

2.刃(鋼)が硬いこと。
(刃が柔らかいと研ぐのは簡単ですが、すぐに切れなくなります)

3.包丁の刃と柄のバランスがよいこと。
(包丁を持ったときに先のほうに重みを感じず、手元にしっくりとする包丁を選んでいます。取り回しが楽で長時間使っていても疲れにくいです。怪我をする率も減ると思います)

プロは、1本の包丁を数年~数十年の間、使い続けるわけですから…
やはり自分にあった良いものをじっくりと探したほうが良いですよね。

自分が使いやすくて、愛着をもって大切にできるものに出会えることが最良だと思います。

因みに写真は、今の僕のお気に入りの包丁です。

鍔屋さんで買った『粉末ハイス鋼』

初心者には、刃が硬すぎて扱いにくいかもしれませんが…
これは、やっぱり優れものなんです。

粉末ハイスとは、超硬合金で本焼きの鋼よりも硬く
ハイス鋼である高速度工具鋼を更に進化させた鋼です。

ちっとやそっとでは、刃こぼれなどしないほど硬いのです。

普通の鋼を用いた包丁の鋼(刃)は、みねまで鋼は入っておらず
研いでいくと鋼が入っている部分までは、切れ味は持続しますが…
それ以上、研いでいくと鋼は無くなり切れなくなります。

鍔屋さんの『ダマスカス鋼』や『粉末ハイス鋼』の包丁は…
包丁のみねまで鋼(刃)が入っています。
研いでも研いでも切れ味は衰えることがないということです。

包丁の価格は、高価に感じるかもしれませんが…
長い目で見たら、かなりお得で、一生物の道具だと僕は思うのです。














Last updated  2011.03.03 00:48:27
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