売れた本を読む《肉がよくないなんて、誰が言った》
本はあらかた箱詰めし、押し入れに箱を積んで、そうそう出品中の本を出品停止にしないとね…と思っていたら売れました。笑
しかも読んでいないので読まなければいけません。
タイミングの悪さよ…!
売れた本を読みました。
【中古】 肉がよくないなんて、誰が言った /ニコライヴォルム(著者),佐々木建(訳者),花房恵子(訳者) 【中古】afb
楽天では中古のみの取り扱いのようです。
書かれたのはちょうどBSEの頃だそう。
肉と野菜は健康によくない、逆によいという主張が度々入れ替わっているようです。
肉を食べること、という言葉が何度も出てくるので、「肉食」と省略します。
肉食動物の意味ではないです。
どんな食物にも利点と欠点がある
健康によい食事→いろいろな種類を幅広く並べる
肉
…もっとも栄養価の高い食物のひとつ
基本的栄養素がとても多く含まれる
たんぱく質は必須アミノ酸をすべて、ほどよい分量と割合で含んでいる
(植物性たんぱく質は肉ほど完全でない)
飽和脂肪酸は脂肪のかたまりに多い
不飽和脂肪酸が圧倒的に多い
反芻動物の肉に含まれる特殊な不飽和脂肪酸
→ガン予防、筋肉や骨の成長促進
ビタミンA,B1,B2,B6,B12を多く含む
ビタミンB1は豚肉が一番
肉のビタミンDの含有量は魚に匹敵する
亜鉛と鉄の含有量、有効性も群を抜いている
若い女性はあまり肉を食べない風潮
→亜鉛と鉄不足。適量の肉の摂取が必要
品種改良や畜産技術の改善
→肉に含まれる脂肪分は大幅に減少
薄切り肉やヒレ肉は低カロリー
栄養密度が高い
レバーはビタミンA、B群、Cが豊富
→肝油、レバーソーセージを子供に与えてきた
遺伝子としては四万年間、新人の頃から変化していない
→石器時代の遺伝子のままで生きている
人類はアフリカ発祥
氷河期に熱帯雨林が大幅に縮小、荒野化
→生活空間を荒野やサバンナにまで拡大
葉、果実が入手できず、雑食を始める
動物の脳はエネルギー消費が激しい
→植物から摂取できるカロリーは少ない
→雑食とすることで脳が発達
インスリン抵抗性
…インスリンの効きが鈍くなり、血液から糖の吸収が悪くなる状態
当時の環境にうまく適応
↑炭水化物が常に欠乏
哺乳動物の体内にはある種のアミノ酸、脂肪酸、ビタミン、ミネラルがかなりの量存在
(人間は自分で作り出すことができない)
→他の動物を食べると栄養素を集中的に摂取できる
肉を食べたいという欲求
→食料調達という点でもっとも効率的
動物が大きいほど費用対効果も高い
農耕が拡大→大型狩猟獣は貴重品に
特権階級の食材→肉食がステータスシンボルに
17世紀(~19世紀)→肉離れ
人口増加による需要の拡大、牧畜、戦争、凶作
→病気で死にかけた、死んだ動物の肉しか食べられない
→衛生上の問題が発生、健康リスク上昇
→19世紀末に菜食主義運動
ベジタリズム…ラテン語のvegetare生きる に由来
倫理上、健康によい、心身の能力を高める、生態系保全 を動機とする
1980年代以降菜食主義運動がいちだんと高まる
世界に10億~20億いるのでは
その大部分は経済、生態系保全、宗教的理由で自らの意志ではない
宗教で肉を禁じているのは、生態系保全や経済的圧力によるもの
インドでは何世紀もの間牛を食べていた
→牛が貴重品に。農耕動物でもある
→宗教上の禁忌が都合がよい
ギリシア・ローマ時代の西南アジアでは豚はご馳走
その頃森に住んでいた豚は、伐採により都会へ
→湿気のあるところならどこでも転がる、不潔
エサも少なくなり、働かない→費用対効果が悪い
→宗教上「不浄」として禁制
20世紀中頃以降、都市化、工業化、農業の集約化
→先進国で肉の消費が増大、ヨーロッパで顕著
動物性脂肪と植物性脂肪はよく似ている
ともに飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸が含まれる
肉の脂肪はほとんどが不飽和脂肪酸、ヤシ油はほとんどが飽和脂肪酸
三大飽和脂肪酸(ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸)
→両方に含まれる。コレストロールの悪玉、善玉の含有量もほぼ同じ
飽和脂肪酸による心筋梗塞の高リスクが確認されていない
飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に替えても死亡率は低下させられない
肉食によるコレストロールの供給はほとんど影響なし
→生命に不可欠、遺伝的に備わっている自己調整メカニズムにより制御
↑摂取量が少なければ生体が多く産生、またその逆も
食事由来のコレストロールが腸で吸収されるのは約半分
…肉食で心筋梗塞のリスクが高まるという主張には疑問
ヨーロッパ諸国間での比較
…肉の消費が高い→心筋梗塞発祥率が低下
逆に、肉の消費が低い→心筋梗塞発祥率が上昇 とも言える
裕福なベジタリアンと、平均的市民が肉を食べないのとは異なる
肉食と脳梗塞の関係は調査されていない
日本では、たんぱく質摂取量が多い→脳梗塞の死亡率が低いという研究
(この場合のたんぱく質は肉と乳製品)
飽和脂肪酸の摂取増加→脳梗塞のリスク低下という結果も
多価不飽和脂肪酸予防効果は確認されていない
アメリカで肉食よる大腸がんの発祥率上昇の研究
→問題は肉でなく、特定の加工技術により発生する物質では?
高温で長時間加熱、焼きすぎ→化合物が発生
茹でる、蒸す、炒める、軽く焼くなどの焦がさない調理法なら発生しにくい
果物や野菜→胃腸系のがんの予防効果が期待できる
肉のせいでがんのリスクを背負い込むのではなく、肉以外を食べないのが悪い
腎疾患の人は体重1kg当たり0.8gがたんぱく質許容量
→健康な人にとっても望ましい量
たんぱく質を多量に摂ると骨のカルシウム分解が進む
→アルカリ性食品(果物、野菜)を一緒に摂る
牛肉は他の肉よりたんぱく質が少ないが、大豆にひけをとらない
150gの牛肉と同量のたんぱく質を摂るには、豆腐は290g必要
コレストロールの比率でいえば牛肉の方がすぐれている
たんぱく質の摂取が多い→心筋梗塞のリスクが低い
ドイツ語圏…豚肉を食べると病気になるというホラ話がある
豚肉の脂が人間の身体を汚す
特殊な毒素で免疫システムを弱め、病気を引き起こす
体型に直接な影響を及ぼす
→ソーセージのような筒型の上半身、ハムのようなおしり
スポーツ選手に、試合の前日に豚肉製品を食べないよう勧める医師も
豚肉を非難する詩人も…宗教的背景はない
豚肉の脂肪含有量は大幅に減少、低脂肪低カロリー食品
ベジタリアン…高血圧、高脂血症、高血糖がほとんどいない
平均死亡率も低い→長生き
→西側社会のベジタリアンは健康意識が高く高度な教育を受けている
社会的地位が高い、非喫煙、深酒をせず運動習慣がある
→健康によいライフスタイルだから
ベジタリアンと、健康に留意した肉食の人で比較
→総死亡数、脳梗塞やがんによる死亡数に差異はない
心筋梗塞はベジタリアンの方が少ない→ライフスタイルが死亡率に影響
肉食の人とそうでない人では、後者の方が死亡数が多い
ヴィーガンの死亡率は肉食の人と変わらない
→菜食に心臓を守る効果があるかは究明が難しい
菜食のリスク…血液の凝固を起こしやすい
オメガ3系の高度不飽和脂肪酸を摂取できないため
ホモシステインというたんぱく質の血中含有量が高い
→血管を傷つけたり、たんぱく質代謝障害を引き起こすことがある
ビタミンB12の供給不足が原因
ベジタリアンの母をもつ子は特にビタミンB12の供給不足が起こる
→混合食の母をもつ子より体重が少なく、頭が小さく、背が低い
→発育障害により成人後肥満、高血圧、糖代謝障害、脂質代謝障害に進行
→糖尿病、心筋梗塞で死亡するリスクが高くなる
早産で生まれると脳の発達が阻害され、視力障害を起こしやすい
環境保護の観点からの、肉への批判
…無駄が多く、健康上問題の多い生産手段→加工による損失
得られる動物性食品のエネルギーの7倍の家畜食料のエネルギーが必要
途上国からの搾取…先進国へ輸出する家畜資料を大量に生産
先進国の肉の消費減→世界の飢餓を阻止できる という主張
飼料のほとんどはアメリカ、ブラジル、アルゼンチンから輸入
→第三世界からの飼料で先進国の食肉生産を維持、という認識は誤り
豊かな国で食料の消費減少→短期的には飢餓の解消につながる
飼料の需要減少→世界市場価格下落→穀物供給量減少
牧草地は耕作に向いていない→肉食をやめても飢餓状態を緩和できない
飢餓対策の有望な戦略
…産児制限、経済投資、農業経営研究、インフラの構築
肉を網やフライパンで焼くときに発生する物質
…多環式芳香族炭化水素(PAH)→不完全燃焼して煙がたちこめている
複素芳香族アミン(HAA)→長時間油で炒める、揚げると肉から出る
→焦げを取り除く、肉汁にも有害物質が見られる
150℃を超えない温度では発生しない
酢に漬けてから調理すると有害物質の発生を抑えられる
人間が別の生物を食べると、その生物のホルモンも取り入れることになる
EU→ホルモンの肥育促進剤としての使用を禁止
他の多くの国→さまざまなホルモンが許可
ホルモン使用による健康上のリスクはないとされる
BSE(牛海綿状脳症)…成牛に現れる伝染性疾患、徐々に進行
中枢神経組織を冒し、やがて死に至る不治の病
羊→スクレイピー、人→クロイツフェルト・ヤコブ病
病原体はまだ確認できていない、ブリオンたんぱく質が関係?
爆発的に蔓延した原因は解明されていない
病原体に汚染された肉骨粉、汚染された獣脂を含む代用ミルク?
自然発生した感染牛を原料にした肉骨粉?
感染した脳を動物用医薬品やワクチンに利用?
イギリスでBSEが収まったのは肉骨粉による飼育禁止が原因?
→肉骨粉を近東、マルタ、南アフリカに輸出したが症例なし
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)
高齢者がかかる病気、BSEと関係なし
→変異型はBSEと同種、若い人がかかる
危険部位→脳、脊髄、目、ずいえき、腸、脳膜、リンパ節 など
感染が見られない→結合組織、血液、皮膚、心臓、骨、乳、筋肉 など
→感染した牛を食べても感染することはまずない
厳格な菜食主義者も変異型に感染している→肉以外の感染経路あり
牛が感染した場合、BSEの病原体は月齢31か月過ぎから増殖
→32~34か月で典型的症状、診断
イギリスの検査では月齢30か月以下は0.03%→若い牛は危険がない
豚ペスト…豚と猪だけのウイルス性疾患
飛沫感染、症状が出る前から感染が広がる
発生した場合農場閉鎖、殺処分、消毒
サルモネラ菌…もっとも頻繁に起こっている食中毒
70℃を超えるとバクテリアは死ぬ
適切な衛生対策、調理法で予防
EHEC(腸管出血性大腸菌)…人間や動物の腸内菌の一種
出血性の下痢を引き起こす
重症の腎臓障害に進行することも。小児、高齢者は命に関わる
野菜、果汁、水、生肉、生乳が感染源
70℃を超えるとバクテリアは死ぬ。適切な衛生対策、調理法で予防
運動→肥満防止、筋肉づくり、筋肉細胞と細胞膜の脂肪酸合成抑制
病気の発生率・死亡率低下
オメガ6系の不飽和脂肪酸→過剰摂取で利点より欠点が大きくなる
穀物の反栄養素成分により正常な身体機能を失うことも
野菜や果物を毎日600~800g食べるとよい
ファイブ・ア・デイ(1日5品目)
たんぱく質はあらゆる栄養素の中でもっとも満腹感をもたらす
炭水化物そ一部減らし、たんぱく質と脂肪に替えるとよい
種に適した、健康によい生き方の実現
→運動を日常生活に取り入れる、遺伝子にふさわしい食事に戻す
地中海食事が理想
なんとか読み終わりました(^-^;
2001年ってもう20年前なんですね…
BSEもよくわかっていませんでしたが、まぁ子供でしたし。
主婦目線でBSEを考えると、確かに牛肉を忌避していたかもしれません。
研究結果なども、今ではより詳しくなっていたり、反例が見つかっているかもしれませんね。
野菜の目安の摂取量が多くて驚きました。
日本人は350gなのに…西洋人の食べる量が純粋に多いということでしょうか。
BSEとかあったね、そういう病気だったのか、と今思っているように、新型コロナも20年後にはそういう扱いになるといいですね。