娘の教科書を処分する前に読みました。
知っている話は『ごんぎつね』だけでした。
娘が、ラストシーンで「ごんは目をつぶった
だけで死んでいない」と当時言っていて
私はごんは死んだものだと思っていたので、
日本語の曖昧な、どちらにもとれるような
表現についてあれこれ話したのを思い出します。
あれ? 息子だったかも。
『グリーングリーン』の歌詞を見ながら
パパはどうなったのか、と話した気が。
うんうん、息子だったと思います。
更に読んでいて、心を打たれたのが
『世界一美しいぼくの村』小林豊。

せかいいちうつくしいぼくの村【電子書籍】[ 小林豊 ]
元は絵本だそうです。
そして教科書では漢字表記になっていますが
絵本ではひらがな表記。
アフガニスタンのパグマンという村に住む
少年ヤモは、家族で収穫したあんず、すもも、
さくらんぼをお父さんと町へ売りに行きます。
これまではお兄さんが手伝っていましたが
この年の夏に戦争に行ったため
ヤモが手伝うことになりました。
ろばのポンパーと一緒にさくらんぼを
売ってきてごらん、と言われ心配になりますが
小さな女の子やおじさんが買ってくれて
その後飛ぶように売れ、お父さんの元へ。
ひと休みして食堂で売れたときの話をしていると
隣で聞いていたおじさんが話しかけてきて
戦争に行ったお兄さんの話になります。
お父さんは残りのすももを売った後、
羊を買って帰りました。
パグマンは世界一美しい村、お兄さんが
早く帰ってくればいいな、とヤモ。
春には戦争が終わるという話だったので
羊にバハール(春)と名付けました。
村はこの年の冬に戦争で破壊されます。
◆◆◆◆◆
最後の一文でどでかい衝撃を受けました。
春に戦争が終わらない、お兄さんが戻らない
くらいは想定していましたが…
折しもアメリカがイランの核施設を攻撃したと
聞いた日だったので、胸に重いものが。
更に読んでいくと、何やら続編がありました。
『世界一美しい村へ帰る』同じく小林豊。
パグマンを出てサーカスの笛吹きとなり
世界中を旅していたミラードが、
パグマンに戻ることを決めて旅をします。
天候に振り回され、兵隊や山賊に怯えながら
ようやくたどり着いたパグマンは
すっかり様子が変わっており誰もいません。
次の日町へ行き、知り合いがいないかと
探しますが誰もいません。
通りで笛を吹いていると懐かしい歌声がして
ヤモと再会できました。
作物の種の入った荷物をかつぎ村へ戻ります。
世界一美しい村は、今も、みんなの帰りを
待っています。
◆◆◆◆◆
よかった、ヤモは生きていた…!
町へ避難していたのでしょうね、
それか復興のための買い出し。
この話の前に『ぼくの村にサーカスがきた』
という話もあるようです。
ミラードがサーカスに感銘を受けて
入団する話なのでしょうか?
ポプラ社のnoteに、小林豊さんの
インタビューが掲載されていたので読みました。
若い頃に訪れたアフガニスタンでの経験から
絵を描くようになり、展覧会に来た
ポプラ社の編集者から執筆を誘われ、
『なぜ戦争は終わらないか』を書いた。
これに掲載されていた絵を見て
編集長に絵本を勧められ着手。
アフガニスタンの公用語に翻訳して
アフガニスタンの子供達に配るも、
本が身近にない生活を送っているから
こちらが思ったような反応は見られず。
戦争のせいで文字も読めないが嬉しそう。
(以降はよかったら検索してみてください)
◆◆◆◆◆
中東の暑さは経験しているので
太陽についての記述はよくわかります。
砂漠へはさすがに行っていないので
きちんと理解しているとは言えませんが…
人命も財産も失われる戦争は、
景観も文化も歴史も破壊していきます。
平和を享受するただの主婦には
できることがあるのかわかりませんが、
報復の応酬では何も生まれないので
もっと現実的で建設的な解決の仕方を
双方が許容できるようになれば、と思います。
あまり政治や国際情勢のことは
書きたくないのですが、
この作品のことは忘れたくないので覚え書き。
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