三菱自が自動変速マニュアルミッションを発表
三菱自動車が車両運動統合制御システムの「S-AWC」と自動変速マニュアルトランスミッション「Twin Clutch SST(Sport Shift Transmission)」を新開発して発表した。「S-AWC」は従来もランエボに採用されていた車両運動制御を発展させたものだが、SSTのほうは新登場の技術だ。といっても、これはVWがすでにゴルフGTi などで採用しているDSGと基本的な機構は同じものだ。すなわち、1,3,5速の奇数ギヤと2,4,6速の偶数ギヤの各シャフトにそれぞれクラッチを設け、たとえば1速から2速へシフトアップするときには、2速ギヤは噛み合わせを済ませておくがクラッチは切れた状態で待機する。1速ギヤが役目を終えてクラッチを切るとともに2速ギヤ側のクラッチをつなぎ、2速へのシフトを完了する。つまり、この切り替えを電子制御で自動化しているわけだ。 VWとの違いはクラッチがVWは乾式で軸上の内側と外側にクラッチを持つのに対し、三菱は軸上に並列に湿式多版クラッチを配置していることだ。湿式としたことに関して三菱はディーゼルの大トルクに対応するためと、フィーリングのよさを挙げている。 流体のトルクコンバーターを使わないので伝達効率が高く、5速ATと比べると15%燃費が向上するというが、もっと良いのは乾式単版の普通のマニュアルミッションである。やはり優れものはMTですよ!