近づいてきましたね、
『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2006』。
ここのところ、この音楽祭で聴く予定の作品を、『予習』しています。「目からうろこ」だったのは、大作曲家ハイドンの弟、ミヒャエル・ハイドンの『レクイエム』です。1771年に作曲され、少年だったモーツァルトも聴いて感激したというこの作品、実は、多くの点でモーツァルトの『レクイエム』との共通点があり、『モーツァルトの『レクイエム』の原型』ではないかといわれているんだそうです。確かに、聴いてみると、聴いたことのあるような旋律が随所に見つかります。逆に、子供の頃、モーツァルトの『レクイエム』を初めて聴いたときの違和感みたいなものも、なるほど、そんなところに由来している部分もあるのかな、と納得させられました。
この作品は、当時ミヒャエル・ハイドンが仕えていたザルツブルクの大司教シギスムント・クリストフ・グラーフ・フォン・シュラッテンバッハ(長い名前

)の葬儀に際して作曲されたのだそうですが、同じ時期に僅か1歳で亡くなった自分の娘に対する哀悼の思いも込められているんだそうです。
実際に聴いてみて、「偉大なワイン(グラン・ヴァン)という概念があるように、音楽にも、偉大な音楽(グラン・ミュージック)という概念があるとすれば、この作品は、まさにその範疇に入るような作品だな。」と思いました。なかなかしっかりした構成力のある音楽。しかも、深い悲しみをたたえた、透明感のある作品に仕上がっています。
今までは、「ミヒャエル・ハイドンといえば、有名なヨーゼフ・ハイドンの弟」程度にしか認識してませんでしたが、この作品にふれて、1人の偉大な作曲家としての認識ができたような気がします。

ミヒャエル・ハイドン『レクイエム』 ツァハリアス指揮 ローザンヌ室内管弦楽団ほか
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