せっかく岩手県に来たので、紫波町にある
『野村胡堂・あらえびす記念館』に行ってきました。
野村胡堂といえば、
『銭形平次』の作者として有名ですが、実は、「あらえびす」のペンネームで、世界発のレコード評論家としても活躍した人だったんです。20000枚以上のSPレコードのコレクション! 当時はかなりの財産だったようです。往年の音楽ファンは、あらえびすの書いた新聞の音楽欄や、『蓄音機とレコード』、『名曲決定盤』などを読んで、議論を戦わせていたそうです。自分も、ニキシュ、ワインガルトナー、ワルターなどの往年の名指揮者の研究をする過程で、当時の日本での受容はどうだったのかという観点から、何度か、こういった文章を拝読する機会がありました。
この記念館では、野村胡堂の所持していたレコードや、名曲喫茶『あらえびす』から寄付されたレコードを所蔵していて、リクエストすると、聴かせていただくことができます。今回は、ドビュッシーの弦楽四重奏曲を選んで、蓄音機で聴かせていただきました。
やっぱり、アコースティックの音って、いいですね~。
しばし、時を忘れました。その後、『あらえびすホール』で、アンセルメの指揮したラヴェルの『ラ・ヴァルス』も聴かせていただきましたが、広いホールを貸し切りで、アキュフェーズのアンプ、タンノイの『ウェストミンスター・ロイヤル』という王道の組み合わせから流れてくる豊かな音楽を楽しめました。やはり、音楽ファンなら、「ぜひ一度訪れたい場所」ですよね。
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