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テーマ:昆虫写真(160)
カテゴリ:季節
6月3日(日) 今日は朝から好天です。 お陽様が燦々と輝いています。 湿度は低いのですが、今日も日中の日向は暑そうです。 過日、久し振りに出会ったエナガと別れ、お散歩を続けていました。 ワラビの里の中には、所々にノアザミのお花が咲いています。 そんなお花の上に、一匹のアゲハチョウが留まっていました。 ノアザミはキク科の植物です。 春咲きのアザミの代表です。 キク科のお花らしく、筒状花のみで構成されていて、 一つ一つの筒状花の中に、蜜と花粉をたっぷりと蓄えています。 従って、蝶々やハナバチにはとても人気がありますよ。 さてこのチョウチョ。 何アゲハかパッと見てお分かりになりますか お分かりになる方は、かなりのチョウ好きの方でしょう。 ナミアゲハかキアゲハかどちらかを思い浮かべる方は多いでしょうが。 正解はキアゲハです。 ところでキアゲハとナミアゲハ(いわゆるアゲハチョウ)との見分け方はどうよ。 ということですが、翅の色では見間違う場合もありますよ。 ナミアゲハとキアゲハの翅の色は、だいたいの傾向です。 もちろんキアゲハは名前の通り、翅の黄色みが強いので、キアゲハと命名されているのですが。 どちらも個体差がかなりあります。 ナミアゲハでも黄色い翅をした子はいるものです。 昨年、我が家のお庭でじっとしていたナミアゲハ。 キアゲハと間違いかけました。 ナミアゲハにも黄色っぽい子がいるのです。 決定的な相違点は、前翅の付け根の模様です。 キアゲハはこの部分が薄い黒色で塗りつぶされています。 ナミアゲハは網目模様になっています。 キアゲハとナミアゲハは、遭遇する場所もやや異なります。 キアゲハはこのように開けた場所がお好みです。 野原や森林の中の草原の上を、ヒラヒラとかなり高速で翔んでいます。 一方、ナミアゲハは樹林の中を好む傾向があるようです。 幼虫のお食事処も異なります。 キアゲハはウドやセリ等のセリ科の植物を食します。 畠のニンジンの葉っぱも大好物。 家庭菜園のパセリにたかるのもキアゲハです。 ナミアゲハは柑橘類の葉っぱですね。 このような幼虫の食性の違いが、成蝶の生息場所に影響するのでしょう。 幼虫の体色も、キアゲハとナミアゲハではずいぶんと異なります。 ナミアゲハの終齢幼虫は、側体部に目玉模様を持っており、全体的に緑色をしています。 キアゲハは緑と黒の縞模様で、黒帯にオレンジ色の斑点があるのが特徴です。 4齢までのいわゆる若齢幼虫では、全体的な容貌に大きな差はありません。 どちらも一見「鳥の糞」に似た褐色の物体ですね。 終齢になると何故姿形が激変するのか、とても不思議です。 日本ではナミアゲハの方が、アゲハチョウの代表格になっていますが、 世界的に見ると、キアゲハの方が生息圏が広くポピュラーなようですよ。 キアゲハや広くユーラシア大陸、北米大陸まで棲んでいます。 ナミアゲハは東アジア限定のようですね。 日本においても、海岸線から高地まで垂直分布は最大級。 もちろん、北海道から九州まで水平分布も広大です。 実は見掛けるチャンスは、ナミアゲハより多いのかもしれません。 日本に生息するアゲハチョウの仲間では、 クロアゲハやモンキアゲハなど、黒っぽい体色のアゲハチョウも人気が有ります。 また、カラスアゲハやミヤマカラスアゲハ、アオスジアゲハといった、 玉虫色に輝くアゲハチョウも素敵です。 アゲハチョウを観ていますと、昆虫を追いかけていた幼い頃の日々が思い出されます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.06.03 21:18:19
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