中学に入学してから、早2ヶ月が過ぎた”こうた”
入学当初は、何事に対しても意欲的に見えた
それが少しずつ様子がおかしくなってきたのが、運動会前位からだと思う
運動会直後には”こうた”の言動が、以前と比べて「明らかに違う」と、はっきり感じるようになっていた
何かに、とりつかれたかのようにゲームやマンガ本に執着する
それよりも気になるのが独り言・・・・・
誰に話しかけているわけでもなく、ブツブツと呟く
舌打ちを打ちながら「あいつ許せね～」「ふざけんな」等と聞き捨てならない発言も聞こえてくる
日を追うごとに頻繁になっていく独り言に、精神的な不安定さを感じ、さすがに見ていて心配
本人が話したがらない以上、親とはいえそれ以上は踏み込めない自分を私はもどかしく感じていた
”こうた”に変化が現れ始めた時期からして、思い当たることが1つある
運動会の日記 でも触れているが、不本意に引き受けた「いかだ流し」が原因か？
真相を知れば突破口が見つかるかもしれないと考え、先日思い切って担任の先生に尋ねてみた
「何故、運動会２日前になって突然決まっていた子が辞退したんですか？」
先生「代表になった子は、練習中の皆のヤル気のなさが原因で嫌になってしまったようです」
「その代役を、どういう経緯で”こうた”がやることになったんでしょうか？」
先生「私はその場にいなかったので分からないんです。こうた君に決まりましたと生徒から報告を受け、こうた君は普段から何事にも積極的な子なので、皆が嫌がることでも引き受けてくれたのかなと思ってました」
それを聞いた瞬間、いくら中学生だからといって、そんな大事な場面に先生はいなかったの？と
私は口にこそ出さなかったが、心の中で怒りが込み上げていた
さらに言葉は続けられ、
「こうた君には心のケアとして、あなたが引き受けてくれなかったら、このクラスは競技を辞退しなければならなかった。急なことで練習時間もないし、ゆっくりでいいから当日は怪我をしないことだけを考えて」
と話したそうだ
小学校ではクラスに団結力があり、行事事にいつだって前向きに取り組んできた”こうた”は、
この発言をどう受け止めたのだろう
運動会当日、練習なしで挑んだ結果は、さんざんなものだった・・・・
子供達のヤル気のなさ、クラスのまとまりのなさは、見るもの誰もが感じたと思う
こんなことだったら、競技を辞退した方が少なくとも”こうた”は傷つかずにすんだに違いない
私も、どうしようもないやるせなさで一杯になった
もちろん、こうたが変わってしまったのは、この事だけが原因ということではない
まとまりのないクラス・・・・・
自己中で、人を安易に傷つける言葉の暴力
今までとは違う友達関係、人間関係に戸惑う
担任ばかりか、他の教科の先生に対してまでも抱きはじめた不信感
”こうた”は要領よく立ち回れるタイプではないので、
置かれている状況に、自分自身が対応しきれず苦しんでいるように見える
何をどう考え、苦しんでいるのか、私にも本当のところは解らないが、
実はそんな大袈裟に考えることでもなく、
ちょっとした一言を重く受け止めてみたり、些細なことに振り回されてしまうのは
思春期特有のものかもしれないのだけど・・
これからの長い人生、いろいろなことがある
”こうた”自身で乗り越えなければならない壁にも、幾度となくぶち当たる事だろう
そんな時、親は手出しはしてはならないと思うが
ただ、何があっても最終的に守ってあげられるのは、やっぱり親なのだと思う
先生にとっては、大勢のなかの一生徒にしかすぎなくても、
親にとっては、たった一人しかいない、かけがえのない我が子なのだから・・・・
重い話を、まとまりなく綴ってしまったけど、まだ中学１年生じゃない！
「もう中学生なんだから」と本人も親も、たった数ヶ月で急に大人になってしまったかのように
口を揃えて言うけれど、私に言わせれば「まだ中学生」
まだまだ保護者の管理責任が問われる歳よ
”こうた”、もっと夢や希望を持って、今を楽しみなさい！
そして、すこしずつでいいから、強くなればいい！
母は、そう願うよ
