北海道道東旅行その3(阿寒湖温泉2日目)の続き
宿を出た後は、すぐ目の前のアイヌ集落、その名も「阿寒湖アイヌコタン」に車を停める。
アイヌコタンとはアイヌ民俗の集落のこと。この地にいまだ百数十人のアイヌ人が生活しているのだそう。
温泉街の大通りでも木彫りを中心に販売する雰囲気ある民芸品店が立ち並んでいたが、
ここは不思議な空気を漂わせる小規模な村といった印象。(クリックで拡大)
開放感あるメインストリートの中心に立てられたモニュメントには、
村の番人のように、巨大ふくろうが威風堂々と存在感を放ち、一見の価値あり!
左右には民芸店やアイヌ料理店が軒を連ね、どの店も看板や壁に特徴ある彫り物等が飾られて個性的。
時間があれば1軒1軒じっくりと見て回りたかったなぁ
この後、予定では屈斜路湖の砂湯から摩周湖の展望台、川湯温泉を経由してウトロに向かうつもりでいたが、
ばあちゃんのふくらはぎの痛みは一晩たっても治まらず、あまり歩けないだろうと予定変更。
昨晩、仲居さんとの会話の中で、
「摩周湖方面に行かれるのなら、是非「神の子池」にも寄ってみて下さいね。とても素敵な池で、ついこの間も行ってきたばかりなんですよ」と、あやに自前の絵葉書まで下さった ↓
この写真に魅せられたあやは、「ここに行きたい!」となり、今回は湖を諦めて神の子池に行く事に決定!
阿寒湖から屈斜路、摩周湖方面に抜ける阿寒横断道路は、ほとんど車が走っておらず、原生林に囲まれた雄大な景色の中を気持ちよく走行する事ができた♪
峠道なので一部の区域では急カーブ、急勾配が続くが、それもまた楽しかったりして!
途中、見晴らしのいい場所に車を停めて記念撮影。この山は阿寒岳かな?
道の駅「摩周温泉」に立ち寄り、ここから摩周湖、屈斜路湖までどちらもそう遠くない距離ではあったが、
裏摩周にあたる神の子池近くにも別の展望台があるので、そこから見ようと思っていたのだが・・
ナビに案内されるがまま到着してみると、入口ゲートは閉鎖され、
事もあろうに、3日前の11月4日から冬季通行止めとなっていたのだった
楽しみにしていただけに残念。
気を取り直して、神の子池に期待をかけよう!
展望台から神の子池までは数分の距離で、国道から山林の細い砂利道へと入っていく。
この道がくせもので、見た目以上にデコボコしていてとにかく走りにくい。
ガッタンドッタン、徐行運転してても、ばあちゃんとあやはお尻が浮いて天井に頭が付きそうだともう大騒ぎ。
「熊注意」の立て看板は出てくるは、対向車が来たらどうしようと不安になりながらも、
2km程走ると視界が広がり、無事駐車場に到着した時は「道、間違えてなくて良かったぁ~」とホッとした
駐車場前には、説明と注意書きの看板がある。
それによると、神の子池は摩周湖の伏流水からできていると言い伝えられ、周囲220m、水深5mの池に、1日12000tもの伏流水が湧き出ているとのこと。
12000tって?そんな大きな数字、私にはまったく検討がつかないのけど、どれほどの量なんだろう?
すぐ隣の注意書きには、潜水、水中撮影、池及び周辺での魚釣りを禁じますと書いてある ↓
看板からは30秒。
数歩下って最初に目に入ったのは、透明度抜群の水の中を人目も気にせず悠々と泳ぐ魚達 ↓
体長は2~30cmほどで、この魚が看板に書かれていたオショロコマ(イワナの仲間)と思われる。
逃げもせず、手を伸ばせば触れられそうな距離を泳いでいるので、間近で観察する事ができた!
ここは魚にとっても天国の場所ね♪
そして、この先にあるのが今回見たかった神の子池。
エメラルドブルーの水色が目に飛び込んだ瞬間、写真の通りの吸い込まれそうな美しさに、ただただ感動!
水底までくっきりと見え、化石のように沈んでいる倒木が、この水色をいっそう神秘的にみせてくれる。
水温が年間を通じて約8度と低く、日差しの強弱、季節によって水色が変化するのだそう。
この美しい池で、水中撮影や魚釣りをしたら、それこそバチが当たるだろう。
阿寒湖から神の子池まで、途中寄り道しておよそ2時間。
ほかを諦めた甲斐あって、生涯心に残るであろう美しい景色を堪能させてもらった。
山の奥地にひっそりと佇む神の子池は、その名の通り、神さまからの贈り物。
正にパワースポットと呼ぶに相応しいそんな場所だった。
続きは、北海道道東旅行その5(ウトロ温泉) で・・・